表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私は急に止まれない。2  作者: 桜 夜幾
171/302

第百七十一話 休日



「片倉さんが運んでくれたんですか」

「まぁ、護衛としての許可はもらってるし、飯塚のお二人もいて更に奈津子お嬢様も立ち会いの元だからってのもある」

 寮監さんももちろん一緒に来て、寮を出るまで確認されたそうです。

 片倉さんなら、いくらでも誤魔化せるとは思いますが。


「速水っていったっけ? 相当心配してたぞ」

 速水君に、しがみつくような形で泣いてしまったので、少々顔を合わせるのは恥ずかしいのですよ。でもお礼は言わないといけませんよね。

「ま、何にせよ元気そうで安心したよ」

「すみません、ご心配をおかけしました」

「友達の前で泣いて良かったんじゃないか? 俺ならどうすればいいかわからなかったし」

「そこはわかりませんけど。でも、泣いてすっきりしたところはあります」

 そうか……と言って片倉さんは笑ってくれました。

 誰かが目元を冷やしてくれたらしく、目立って瞼が腫れることもなくすみました。


 今日は学園祭の振り替え休日なので、学校はお休みです。

 本当なら自宅に帰りたいところなのですが、もう少し外出はひかえるように言われています。

 そうなりますと、必然生徒会の仕事をすることになるのですが、芹会長からきちんと休むようにとメールが届いていました。


「何もやることがない……」


 中間テストはまだ先ですが、ここは勉強でもしておきましょうか。

「……。勉強が趣味か?」

「趣味ではないですけど」

 ちなみに、今日の片倉さんは相も変わらず窓からの登場でした。

「だって入口からだと色々手続きが面倒くさいんだって」

「はいはい」

 片倉さんに護身術でも習おうかと思いましたが、寮なので階下にも生徒がいます。あまりバタバタしては迷惑ですよね。

 

「お昼はどうしますか?」

「お気遣いなく。ところで、午後から時間あるならカフェに行かないか? 早い時間にしまるとはいえ、休みでも開いてるんだろ?」

「ええ、開いてると思います。それならお昼をカフェにしますか?」

「良いのか?」

「ええ、早めに行けば混む前に食べれると思います」

 休日のカフェは平日より混むことが多いので、お昼より早めか遅めに行くと席が空いています。ただしランチは限定数があるので遅くいくと食べれないこともあります。

「サンドイッチなら限定は無いんですけどね」

 休日限定ランチで、結構人気があるんです。

 

「んじゃ、早めに行こうか」

「そうですね」

 ランチは11時半からですが、カフェ自体はもう開いています。


 時間までお茶でも飲みましょうか。

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ