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私は急に止まれない。2  作者: 桜 夜幾
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第百十六話 これでいきましょう!



「リストバンド型にしてナンバーを付けます。それでお客さんに着けてもらいスタンプラリーをしてもらいましょう。一個以上で参加賞として栞をプレゼントです。二個でくじ引きが一回できるようにして……」

「あぁ! 昨年から始めたくじ引きに付け足すんだね!」

 昨年からくじ引きをやっているのですが、生徒が出している店で買い物をするとチケットをもらえてそれを集めるとくじ引きができるというものでした。

「なくしちゃったりするって苦情が来てたから、良いかも。よし、もう少し詳しく考えようか」

「はい」


 ルールなどをある程度決めて、紙の業者さんに電話をかけました。

 防水加工などもしてもらえるとのことでしたが、栞のこともあるので直接会って話したいと言われました。

 今から発注するとギリギリでしょう。

 私は携帯を取り出してマンガ研究会の部長さんに連絡を入れました。

「今から、栞用の絵を頼んだとして、どれくらいでできますか?」

〔うお! いきなりだなあ……えーと。絵柄にもよるけど?〕

「簡単で綺麗なのをお願いします!」

〔……ううーん。期限は?〕

「描くか描かないかの決定は、できれば今日中にお願いしたいのですが」

〔メリットは?〕

「以前欲しいと言ってたソフトでどうですか?」

 イラスト用のソフトが欲しいそうですが、高くて手がでないとか。

 パソコンなどは自分のを持ってきているそうです。

〔ううう……それは魅力的だなぁ……。何パターン必要?〕

「そちら次第ですが」

〔うーん。わかった。今日中に相談して連絡する〕

 マンガ研究会にお願いしたのには理由があります。

 実は夏休み前に部室棟で会ったのですが、夏コミに出す本を学園祭にも出すのだと言っていたからです。他には大きなイラストを飾るそうですが、夏休み中に終わらせるのだと言っていました。

 美術部はこれから美術展ですし、時間があるのはマンガ研究会ということになるわけです。


 業者さんには明日伺いますと伝えて、後はマンガ研究会の返事待ちでした。

 遅くなるかと思いきや一時間ほどで連絡が来まして、部長さんのふふふふふという笑い声から入ったものですから、少しびっくりしました。

〔簡単にってことで少し作ってみた。送るから見てくれる?〕

「え? もう出来たんですか?」

〔こんな感じっていう本当に簡単なのだよ〕

 生徒会のアドレスに送られて来たので、皆で見ました。

 それは水玉が大小散りばめられていて、花火のようなものや金魚のようなものもあって、簡単とはいえ綺麗でした。

〔色々組み合わせて、色変えるだけで結構作れるけど。こんな感じでどう?〕

 話を聞くと、部員の中でスタンプと聞いて思いついた生徒がいたそうです。

 実際にスタンプではなく、パソコンで作ったそうですが。

「十パターンできますか?」

〔もう少し多めに作るから、その中から選んでもらえる?〕

「わかりました。明日業者さんと話をしてくるので、その後また連絡します」

 

 こんなんでソフトもらっていいの? と部長さんが言いましたけど、無理を言って期限があまりない所を急がせているのですから大丈夫ですとお答えしました。


「明日は、私も行く」

 真由ちゃんが私の制服の袖を掴んで言ってきたので、頷いて手を握りました。

 絶対成功させましょうね!



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