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vol.12*先輩の過去〜part4〜

「MAKIKOのさぁ、アルバム買った?」



先輩はおいしそうにケーキのささったフォークを運びながら私に質問した。



「もちろん!予約して買いましたッ!」



そう言うと、私はケーキの上にのっていた苺を食べた。



…2人の間には不思議な空間があった。



ぽっかり穴が空いた様な空間だ。



…やばい、しらけてきた。




何か会話…。



「あ、先輩!」



「ん?」



「先輩の彼って、どんな人なんですか?」



とっさに思いついた会話だ。



先輩は飲んでいたコーヒーを吹き出した。



「へ!?何突然…」



「…いや、なんか思いついたってゆうか…」



先輩はマグカップをカウンターに静かに置いた。



「んー…そうだなぁ、…いい人かな。」



先輩の頬は次第に赤くなってきた。



「浮気してるんじゃないかってヒヤヒヤするけど…あたしには、そのヒヤヒヤが心地良いの。」



私は先輩の話を聞きながら、隣で最後の一口を口に入れた。



先輩はコーヒーをティースプーンでかき混ぜながら話し続けた。



「あたしね…2年になった頃、すっごい荒れててさぁ…、

毎日部活サボって、先輩とか、他の部員に陰口とか言われたり、靴隠されたりして…。

それは自分がいけないのに、逆ギレして、3年の不良に手を借りたんだ。

皐月先輩と、静香先輩。

そして、その中でも強かったエリナ先輩。

あの金髪で、サラサラな髪の人だよ。

わかるでしょ?」



先輩が久しぶりにこっちを向いた。



「あ、わかる…、けど、廊下ですれ違った時、怖かったな。」



「先輩たちはみんな親がいないの。

エリナ先輩のご両親は先輩のことを置いて家から出ていったんだって。

それに、お父さんは元暴走族なんだって。

2人はエリナ先輩が幼い頃に家を出て行って、

それ以来親戚のおばさんに育てられたんだそうだよ。」



「…かわいそう。」



私の胸に、何かがジーンと来た。



「中学に入学したら、急にエリナ先輩が変わって…、おばさんも出て行ったらしいの。

皐月先輩と静香先輩は、親同士が離婚して、2人ともお父さんと2人暮らししてるの。」



「そうだったんだ…。」



「けど、家族と交流する時間も全然なくて、

いつの間にか、お金だけを与えたり貰ったりする関係になってたんだって。」


先輩は、悲しそうな顔でコーヒーを一口飲んだ。



「3人共、野放しだったから…あんな風になっちゃったの…。

だからあたし、あの人たちの中に入れば、陰口とか、いじめとか無くなるかなって思って…。」



「で、先輩はその中に…?」



先輩は、コクン、と小さく頷いた。

先輩の彼の話を聞いたはずなのに、

なんだか真剣な話になってるし、第一話題が変わっている気がする…。



だが、まぁいいか。



私はオレンジジュースをストローで飲みながら、話の続きを聞いた。




更新しましたぁ!

テストなんて、もうどうでもいい・・・((爆


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