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第二十三話
「嘘じゃない、本当だ。」
本当か。
「万能薬とやらがそちらにあるらしいな。それを探してくるからもう少し待ってくれ。」
時間がかかるのか。
ロツから切り替わった由紀が言った。
「1人じゃ、心細くないですk」
由紀の思考が読めた気がした。これこそ以心伝心。
「私達も、一緒に行きたいです。」
被せてしまった罪悪感。
精神より口が先に動くものなんだな、と思いつつ、自分の口が放った言葉の責任を考える。
...ロツのためにこうやって半年ほど努力したんだぞ。
ここで諦めるわけない。
ここから後半戦ってとこか。
悪魔は少し考えこんでから言った。
「ああ。それなら必要な時間も短縮されるからな。」
「ありがとうございます!」
「お礼はこっちのセリフだ。ありがとう。」
悪魔は立ち上がった。
「あ、でも人前じゃ悪魔は。」
「あの時言ったろ?他からは見えないって。」
そうでした。
よっしゃいくぞ!
明日がもう平日なのはバグだろうね。




