第十二話
指痛くても小説はやめられない
おっとこの前のカウントダウンが終わりましたね、起動です。
「なかったこと」にしなければならないようにしてしまった。
私は走って会場の人ごみに紛れた。
誰かの独り言が聞こえた。
「さすがにやり過ぎたか...」
さっきいた場所の方からだ。
何にもわからないが好奇心と不安な気持ちでさっきの場所に戻った。
戻った時に、声を掛けられた。
「ちょっと待った。」
声の主は先程と変わらないようだ。
「何?」
私は聞き返した。
「...ちょっと後片付けぐらいしてくれないかい?」
後片付け...?
「後片付けって何ですか?」
「そこのだよ。そーこーの~。」
知らない人は後ろを指さしながら答えた。
「多分私じゃないと思いま...」
そういいながら指さしている方向をみた。
死体の場所だ。
まずい。これは。
「えっ...と、私は...」
「分かったよ。僕が責任を取るよ。」
「えっ?」
「どうせ殺させたのは僕だしな。ごめんごめん。今の話は無かったことで。」
どういう、こと?
「ああ、ごめん名前を言うのを忘れてたよ。しゅとん。朱色の「朱」に「兎」と「音」でしゅとん。」
いわゆるキラキラネームの人だった。
「えっと...」
「じゃ。「今回も」こっちで後始末はしとくよ。」
話しかけようとしたが、朱兎音さんは帰って行った。
今日は一体なんなんだろうか。
実は依頼的な物の書き下ろしで「もし由紀だけでイベントの仕事をやってたら」を書いたんですよね。
それは短編書き下ろしなんで一話でケリがついてます。(戦闘ではない鬱の方です。)