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第二十三回 大会を終えた彼を
大会を終えた彼を、チハルはどんなに悔しがるかと思って見ていたが、案外ダイアは冷静だった。むしろ、大会を優勝するという重圧から解放されてすがすがしさを感じているような様子だった。それでもダイアは薬で朦朧とする頭で次の作戦を日夜考えていた。
世の中は膨大な情報が目まぐるしく飛び交っている。
毎日、毎日、次々と新たなスターが生まれる。犯罪者でさえスターになる。ダイアがスターになっていてもなにもおかしくはない。
しかし、多くは短命で、大抵はすぐに忘れ去られる。ダイアの人気もあっという間に忘れ去られていった。所詮、ダイアは西桜のブランドにあやかっていただけに過ぎない。道具はダイアのほうであった。
今や誰もダイアを見ようとはしない。




