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準決勝・決勝

 決勝進出をかけた大事な準決勝でも、沖矢は圧倒的な強さを見せつけていた。1~10の太刀を使い分けて敵を翻弄した。敵とは言え、近い将来必ず大切な部下や同僚になる。

 一刀両断流はメジャーな流派ではないし、沖矢自身も知名度はない。だからこそ、その強さを世間に知らしめたいと思っていただけに、余計に力が入った。沖矢は自分の強さに絶対の自信を持っていた。何故ならそれだけの強さを得る為に、誰よりも努力を重ねていたと言う裏付けがあるからである。 

 準決勝でも45秒で秒殺だった。決勝進出を決めた沖矢の対戦相手は、浦野清二と言う人間であった。ここまで多数の応募者の中で頂点を狙おうとここまで勝ち残った相手であり、油断大敵である。

 実は浦野と沖矢は初対面ではなかった。浦野は有言実行流と言う一刀両断流と同じローカル剣術の使い手であり、二人は同じ道場に通っていたのである。その為、若い頃は乱取りや竹刀での模擬戦を戦った事もある。

 「浦野か?久し振りだな。」

 「沖矢ん?お前は変わっておらん様だな。ま、お手柔らかに頼むよ。」

 沖矢と浦野は同世代であり、数年前までは実力も拮抗している様であった。今は戦ってみなければ分からないが、二人の実力を測る為にも重要な一戦であった。両者勿論負ける気はしない。沖矢としては、沖矢はこの大会でまともに木刀を使う事が出来そうな相手と戦う事が出来そうだ。

 相手に不足はない。だが、試合の行方は意外な程あっさりしていた。終の秘剣11の太刀で、沖矢は浦野を秒殺した。

 「本気出して無かったんだな。やるな。負けたよ。」

 浦野は完敗であった。この数年間で、これほどまでに実力差がついていた事に沖矢も浦野も驚いていた。

 こうして[ストロンゲスト・オブ・ザ・ユナイテッド]は幕を閉じた。表彰式が行われると同時に、ベスト16に残った各選手達が、三等兵曹~兵曹長に任命された。勿論、順位により差別化が図られた事は以前にも述べた通りである。

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