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サムライ・ソルジャー~名も無き戦士達の戦い~  作者: 佐久間五十六


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38/50

除隊

 「すまんな。忙しい所集まって貰って。」

 「何だよ改まって?水臭いじゃねーかよ?」

 「階級差はあっても、俺達は同期だから気にすんなよ。」

 「実は俺、連邦軍を脱退しようと思う。」

 「マジか?しかしお前は志願兵士だろ?」

 「そうだぜ?志願兵の脱退は難しい問題らしいしな。」

 「条件が整い次第除隊の手続きを進め様と思う。」

 「そう言う答えをお前が出した事は否定しないよ沖矢俊才。」

 「俺もそう思う。誰よりも貴様の人生じゃねーか?」

 「一応辞める前に、ゼロフォースの同期には話ておきたいと思っていたんだ。」

 「十文字隊長の所には?」

 「これから行く。」

 「そうだな。絶対引き留められると思うけどな。」

 「何はともあれ、中国との戦争が終わった今、めでたしめでたしだな。」

 「また、いつ戦争が起きるかは分からんがな。」

 沖矢俊才は、その後正式に日本連邦軍を除隊した。沖矢俊才と言うゼロフォースのエースでなければ、こうは簡単にスムーズに除隊する事は出来なかったであろう。と言われている。沖矢俊才にとっては、考えがあって、新たなる道を選択した訳であるが、その選択はあくまでもステップアップの為のものであった事は言うまでもない。沖矢俊才自身が連邦軍にとどまらない可能性を秘めている事を承知の上で許可された除隊であり、ゼロフォースのエースと言う脂の乗りきった現状を投げ捨ててまで、目指す新世界に向かおうとしていた訳である。

 勿論、連邦軍の青流元帥は反対していたし、連邦軍内部では、志願兵士の除隊自由化に拍車をかけるのではないかと、問題視されていたし何よりも、沖矢俊才の様な優秀な人材を簡単に流出させたと言う事実は残ってしまった。

 いずれにせよ、連邦軍がどの様な形になるかと言う事は、沖矢俊才には関係の無い事である。しかし、十文字少佐だけは最後の最後まで沖矢俊才の除隊を食い止めようとした。ゼロフォースは今後なくなる、いや再編されるだろうが、連邦軍には沖矢俊才は必要不可欠な存在であると、食い止めようとする気持ちは子を手放したくない親心と言うものなのであろうか?

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