ゼロフォースの現場
「浦野兵曹長は、実際作戦とか楽しいですか?」
「甲野山二等兵曹士からは、どう映る?」
「作戦中の浦野兵曹長は何か楽しそうですよね?」
「そうか。なら俺は作戦を楽しんでるやな。」
この様に階級差はあっても、ゼロフォースの隊員達の結び付きは強い。和気藹々(わきあいあい)としている隊員もいれば、一匹狼で誰ともつるまない隊員もいる。その匙加減は隊員の裁量に任せられており、ゼロフォースにおいては、かなり自由に行われている。
甲野山二等兵曹士と浦野兵曹長の会話を例にして出したが、ゼロフォースを構成する隊員のほとんどは、一等兵曹士より階級の低い下級下士官である。階級差はそこまで大きくない上に、活躍次第では、下克上も充分有り得る事もあってか、そこまで自分の階級を気にしている隊員は少ない。
それが返ってゼロフォースの団結力を高めているのは確かである。ゼロフォースの強みは、こうした個人的な繋がりの強さが、ダイレクトに隊の強さに繋がっていると言う事だ。緻密な個人の力の集合体。それがゼロフォースを更に高みを目指せる部隊にしている。
無論、それだけでは隊として正しい方向にまとまる事はない。それらを正しい方向に導くのは、ゼロフォース隊長の十文字虎夫少佐の手腕にかかっている。そしてゼロフォースを直接指揮下におく、青流星斗元帥の仕事である。ゼロフォースが只の仲良し軍団で終わってしまうか、冷酷な殺戮集団になるかは、一癖も二癖もあるかもしれないが、十文字少佐や青流元帥の腹積もりで変わるだろう。
大切な事は、大きな視野で少しの事ではへこたれないタフさも必要になって来る。人間誰しもが弱点があって当たり前だ、と言う柔軟な考えも必要になって来るのだろう。




