タクティクス・プロフェッショナル
ゼロフォースとて、陸上方面軍の一部隊である事に変わりはない。その点において第56歩兵大隊で実力を磨く事は理にかなっている鍛練方法だと言える。実戦を経験しないと万が一の事態に対応出来ないからだ。それ以上に実戦での緊張感は磨けば磨く程ダイヤモンドの様に光る。原石のままでは価値がないのは、ゼロフォースも同じである。
沖矢は今では戦場に持って行く事は無くなったが、真剣を持ち歩いていた。勿論白兵戦に供えての事だが、銃撃が届く距離であっても銃撃が有効に佐用するとは限らない。弾が切れたり周囲の環境によっては銃の威力が無効になってしまう事も考えられた。
銃剣術を十文字隊長から教わると、沖矢俊才は真のサムライ・ソルジャーになれると言われた。実戦では実際に白兵戦の機会に恵まれる事が多く思いの外威力を発揮した。とは言え、剣術に長けた沖矢にとっては日本刀の方がしっくりきた。
ゼロフォースにはこの様に己の得意とする武器の携行は認められていた。槍を持つもの、弓矢を用いる者など十人十色、それがゼロフォースの特徴であった。射撃プラスアルファで、弾が切れたりしても戦えると言う寸法だ。
そして実際に戦場に出てみると、なんだこれ兵士や兵器に圧倒された。射撃は勿論、戦闘スキルは必須であり、ゼロフォースは別名タクティクス・プロフェッショナルとも呼ばれ、様々な戦い方の出来る戦闘のプロフェッショナルと恐れられた。まぁ、そう言う素質や見込みのある者しか集めていないから当然と言えば当然の結果である。
いずれにしても、ゼロフォースの強さの源流は恐らく多種多用途な戦闘が出来ると言う事に尽きるだろう。それらが少しずつ少しずつジャブの様に効いてきた事は言うまでもない。




