01 ばかおの名前と仲間の名前
バカのばかおは、赤信号の道路を飛び出し、何故か異世界に召喚されました。
「でだ、勇者殿、名をなんと言う。」
異世界の王子様、アレク王子だ。こいつもこいつでキャラが濃い。
「デス・ザ・ゲートだ。」
『・・・』
「えっふんwえっふんw」
一同は凍りついた。こいつは大丈夫か、?と。
「で、デス・ザ・ゲートだと、、、?」
「こ、これは大成功じゃぞ!アレク!!」
どうやら違ったみたいだ。
貴族達の私語をよく聞くと、ばかおが気まぐれで言った【デス・ザ・ゲート】は、召喚魔法で召喚できる最高級の亜人らしい。
バカなのにこういう時に話がこじれることを言うから、今までの人生損してきたのだ。全く彼は学習しない。
「で、デス・ザ・ゲート様、」
「ん?デザートって呼んで?」
『デザート?!』
「うん!」
この世界でもデザートという言葉はあるらしい。全く良くないネーミングセンスである。
「で、ではデザート様、我らコインツベルシュ王国をお助けください!」
「ん、いーよぉ。」
『......おおおおおぉぉ!!!!』
一瞬の静寂の後、広間いっぱいに歓喜の声が響きわたった。
「これであの醜い魔王供に打ち勝てるぞ!」
「あぁ、やっと奴らが消えるのね、、、」
「これでこの世が清潔になるぞ。」
どこか貴族の反応が少しおかしい気がするが、ずっと前から魔王とやらに苦しめられていた様だ。
それはこれだけ歓喜の声があがるのも当たり前だと思う。
「それでぇ、僕は何をすればいいんですかぁ?」
「あぁ、デザート様には魔王グリス率いる魔王軍を討伐して貰いたいのです。」
「わぁかりましタァ!じゃあ、行ってき、」
「お待ちください、我が王国が誇る最高級の冒険者をご用意しましょう。」
冒険者ということはギルドか何かがあるのだろうか。
王子の言葉に応じて、国王の両脇から三人の男女が出てきた。
初めに声を出したのは、六十そこらの老人。男性だ。
「デザート様、私、老いぼれながら冒険者で剣士をやっていますバイルです。宜しくお願い致します。」
挨拶もしっかりしていて、礼儀正しく、中々好印象だ。
次は若そうな女性だ。
「私は盾士。カリス。宜しく。」
若さゆえの余裕だろうか。凛としていて綺麗だ。
次だが、まだ幼げが残る十五歳程の青年だ。
「俺は天才魔導師。オーリルだ!回復と攻撃どちらも出来るんだぜ!」
王国が誇ると言ってたので、威勢が良いだけでは無いようだが心配になる。いや、あのばかおの方が心配なのだが。あれは例外だ。
「うん!BAKAO軍団!頑張ろうね!」
『、、、?』
バイルにカリス、オーリル。
なんでBAとKAとOなんだよ。偶然にしては出来過ぎだろ。。。
色々あったが、無事(?)ばかお改めデザートは、バイル、カリス、オーリルのBAKAO軍団と魔王グリスを討伐に行くようだ。