表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/9

8.転生王女推しに会う。

 専属侍女のベリル他、侍女数人がかりでドレスを着せられる。

 ドレスの色は、淡い空色に黄色のリボンがところどころちりばめられたもの。

 

 晴れた空色のルーク王子の瞳の色に、金髪の黄色のコンビネーション。

 うん、全身あなた色ってやつですね。

 すごい独占欲が見え隠れ……いや、炸裂してて隠れてなかったわ。

 いつの間にこんなドレス贈られてきてたんだろう。


 淡い空色のドレスは、マリーの銀色の髪に良く映える。


 うん。

 鏡を見てマリーは満足そうに頷いた。


 どっからどうみても美少女! やったね私! これで推しのルーク王子を夢中にさせるぞ!


 るんるんでルーク王子の待つ薔薇の咲き誇る庭に用意された席へ向かったものの、先に紅茶を優雅に飲みながら待っている推しの姿が、あまりにキラッキラで眩しすぎてマリーは撃沈した。

 キラッキラじゃん! 眼がー眼がー。

 

 うん。

 知ってた。だってメインヒーローだもん。

 かっこよすぎーーー!


 悶えて転げまわりたくなるのを何とかこらえた。

 我慢できる私ってばすごい!


 っていうか、そもそもなでなでミッションなんて、クリア出来なくね? 無理じゃね?


 あのご尊顔に触れるとか無理が過ぎる。

 取り敢えず、少しずつ距離をつめるか……。

 ああ、推しが尊すぎて目がつぶれそう。

 

 ずっと固まったままのマリーを不審に思って、同席していたお母さまから声がかかる。

 「マリーご挨拶を」

 すっと、カテーシーをしながらご挨拶。マリーはやればできる子! ということにしておいて。

 「お初にお目にかかります。フロージア王国第一王女 マリー=フォン=フロージアと申します」

 顔をあげてにっこり微笑んでおく。

 「丁寧にありがとう。僕は、ルーク=フォン=アークライト。アークライト王国の第一王子です。ルークと呼んでくれたら嬉しい」


 にこっと笑った殿下の笑顔が可愛いぃぃぃ! 眼が眼が~。

 危ない本当に、目を覆っちゃった。

 不審そうに見られたわ、失敗。

 お母さまからも呆れた視線を感じるスルーしようっと。

 「ルーク様、では私のことはマリーと呼んでください」

 「マリー、婚約者としてこれからよろしくね」

 「はい! ルーク様」

 う…やっぱり、推しが眩しすぎる!

 思わずまた目を覆ってしまった。

 「マリー、さっきからどうしたの?」

 ああ、推しに不審がられている。

 だって、笑顔が眩しいんだもの!

 「ルーク様が眩しすぎて」

 うっかり本音が出た。そこ、王女があほだとか言わないで。分かっているから。

 恥ずかしすぎて、まともに推しが見れない。

 「殿下、ごめんなさい。うちの王女ちょっと…、かなり? 変わっていて」

 お母さま、かなりって言いなおしましたね。ひどい!

 「いえ、陛下。僕の婚約者のマリーが可愛く楽しそうな方でよかったです」

 推しは天使かなにかですか? 公式のツンデレ設定どこいった?

 めっちゃかわいくて良い人!

 推しの笑顔をこのまま守る。そのためなら何でもする!


 推しの笑顔は世界をすくうのよ!

マリー…推しが尊い! ツンデレになんかさせるもんか ←イマココ

ルーク…婚約者って変な子だったな(笑)そういえば、ちゃんと顔見てないや←イマココ


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ