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⒌転生王女は、叫ぶ。

こんにちは。一年以上放置してすみません。

まだ、栞を挟んでくださっている皆さまがいらっしゃって、感涙です。

細々と続き書いていきます。

よろしくお願いします。

 5.転生王女は奔走する


 とにかく! 兄様のシスコンのフラグをへし折らないと。

 ぐっと力が入って、思わず手にしていた扇子からバキッと音がした。


 お茶なんて呑気に飲んでる場合じゃないわ。


 ランディのことも気になるし……頭が痛くなってきた。


 そろそろ兄様の訓練の見学を切り上げて部屋へ戻って整理しないと。

 頭ががぱんくしそうだわ。

 それに、まだまだ攻略対象いるはずなのよね。

 それも思い出さないといけないし。

 何としてもお兄様のシスコンをへし折る方法を考えないと。


 だって、私は、ルーク王子と幸せにないたいぃぃ!


 マリーは立ち上がるとランディと共に訓練所を後にした。


 それにしても……。

 チラッと後ろに控えているランディを見遣る。

 ランディも攻略対象なだけあって、見目麗しい。


 でも……確か、公式設定では、ランディって、ドMだったんだよね。

 ドMなランディ……マリーは、一瞬気が遠くなるのを感じた。


 確か、ヒロインちゃんを虐めるマリーを見て嬉しそうに頬染めてたっけ。

 期待のこもった目で、マリーを見てたスチルがあったのを思い出した。

 ランディの視線が寒いわって、スチルに向かって、突っ込んだのを覚えている。


 全く惹かれなかったキャラだけに、一回攻略したっきりだったから、忘れていたわ。

 ドMになったのは、彼の生い立ちのせいだったはず。

 侯爵家の出身なのに、後妻の継母に冷遇されて育ったんだっけ。

 ありがちよねー。

 それな。


 それが可哀想で、可愛くて、キュンキュンするって、一部のファン……まあ、いわゆるドSな人たちの間では、人気のキャラだったはず。

 私はドSじゃないから、魅力は分からなかったけれども。

 頬を染めたランディなんて可愛いなんて思えなかったし。


 この世界のランディもドMなのかと疑問に思う。

 ちょっと試してみようかしら。


「ランディ」

「はっ、マリー様どうされましたか?」

「足が痛いわ。私を抱えて部屋まで戻りなさい」


 さあ、どうでるのかしら?

 足が痛いから抱えて戻れなんて、見え透いたワガママにどう対応するのか。

 本気で抱えられたら、困るからその前に断らないと。


「マリー様、失礼します」

 にっこり。

 ランディは、見たことないような微笑みで止めるまもなく私を抱えた。

 いわゆるお姫様抱っこ。

 私姫だしって、違うー。


 唖然とランディを見上げると、うっすら頬が赤くなってる気がするぅぅ。


 いやぁぁぁ。


 心の叫びも虚しく、ランディに抱えられたまま、城の廊下を部屋まで連れていかれてしまった。


 あまりのことに制止の声が出せなかったわ。

 部屋まで連れていってくれたランディは、それはもういい笑顔で。


「マリー様、何かあればなんなりとお申し付けください」

 って。

 違うからぁ。


 とにかくランディは、ドMだったわ。

読まなくても大丈夫な、心の声だだ漏れ。

・マリー…とにかく、シスコン兄様もだけど、先に護衛交代してくれないかな←イマココ


・ランディ…マリー様の命令ならなんでも聞いて差し上げたい←イマココ

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