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第二話 小石集め

なんか作り終わったら主人公「贈り物」使って無いやん…

まぁこういう話もあるということでここは一つ

その少年は果たして川原にいた。

他の少年とのいじめにより泣き崩れていたのであった。


その発端は「贈り物」比べだった。

ある少年は「木の実」を「弾」のように早くする力

ある少年は「人差し指」の先を「火」に灯す力


これらは程度はあれど使いどころははっきりと分かってる為、

まるで自分の力が誇示できるかのように自慢を振舞っていたのだ。


しかし、少年は使いどころがほとんどなかったのだ…。

「小石」を「掌」のほうに持っていく力

あまりにもピンポイント過ぎる力に他の少年達は

「なんだよ?その力?ダサいぜー!」

「そうだよなー俺らのほうがもっと使いであるよなー」

「なんだぁ?その目は?落ちこぼれの力の癖に…」

少年はただうつむいたままだった

どうしてこんなに誰でも出来そうな力に僕は手に入れたのか…?


まるで隣の芝生は青いぐらい分かりやすい力の使い方が…!

僕だって彼らのように役に立ちたかったのに…!


少年は逃げて能力が使える川原にただひたすら逃げた。

ただ少年はこの力を少しだけ役に立ったことがある。

水切り石遊びでかなり使えるからだ。

石を指定して投げればたとえ川底に沈んでも

少年の掌に戻れることが出来るからだ


ただ今は川に石を投げては戻し投げては戻し

空虚をなくすかのようにひたすら投げた…。


しばらくして少し心が持ち直した時、ある人が少年のそばにいた。

「ほほう…しばらく眺めてはいたが、『小石収集』

とは中々いい能力じゃないか」


衝撃だった…少年の「贈り物」を褒めてくれたのは。

生きていて初めてだった…!

「あ、あなたは…一体?」

顔を見ようと頭を上げると仮面を被った男が立っていた。

「おっと出会ったらまずは紹介しなきゃな、僕は…そうだなタヒトでいいよ。」

「タヒトさん!!どうして僕の力がいい力なんです!?」

「さすがに答え言っちゃうとこれからが困るだろうしヒントでも。」

少年の持ってる石を指して


「君は『何の』「小石」を「集めてる」んだい?」

「え…?『何の』って言われても…なんですか!?」

「あー…まだ深く考える年頃じゃないからシンプルな使い方

しか出来ないのは仕方ないか…。いいかい?君の力は

『小石であれば何でもいいんだ』よ?」


そのとき少年は電撃を走ったかのように閃いてしまった。

「そうか…!そういう「こと」なんですね!?タヒトさん!」

「ああ、そういう「こと」さ。だから君は恥じることなく

「贈り物」を存分に使うといいよ。あともう一つあるが、

それはおのずと分かるだろうし、今はその力の有効な使い方

をやってみるんだね…」


少年は暗い表情からみるみるうちに笑顔になった。

「ありがとう!タヒトさん!!…大きくなったとき

また会いにきてくれますか!?」

「君がその「贈り物」をみんなのために…

自分にとっての「個性」が出てきたらまた会うかもしれないね…」

仮面の男タヒトは顔は見えないが微笑んで少年を後にした。

















-タヒトが出会った少年は後に屈指の「石の発掘者」となるのだが

それはまた別の話である…

ちょっとだけキャラ紹介「タヒト」本作の主人公。

最低100年は生きることは保障されている。

多少用心深く、「タヒト」も偽名である。


これからの話も「タヒト」が関わってくるかもしれません。

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