★Addぷろろーぐ2
ここは、俺の自宅。
俺は、今、次の仕事か泊まり込みっていうんで、着替えなどの荷物をまとめている。
明日から、特殊部隊か…
死ぬかな、俺…
ガチャ
「ただいま〜。」
キサミが、帰ってきた。キサミはキューピット課で働く俺の彼女で、付き合って半年。同棲してます。
「え、どうしたの?」
旅行用の大きい鞄に荷物を詰め込んでる俺に向かって言った。
「ああ、明日から出張なんだよ。」
「またぁ?!一週間前も出張だったじゃない。」
「仕方ないだろ。仕事なんだから…」
そう割り切る事にした俺。
キサミは、荷物を詰め込んでる俺を、じ〜と見ている。
「浮気してるでしょ?」
ブブッ!!!!
「な、何言ってるんだよ。そ、そんな訳ないだろ!」
やましい事は、無いぞ。
「今考えたら、思い当たる節はいっぱいあるんだよなぁ。」
「ふ、節ぃ?」
「なぁんか最近出張多いし…」
「だから、それは仕方がないって…」
「あと、カーニャって誰?」
ギクッ!
やましい事…あった。だけど、アレはむしろ俺が、ハメられたっていうか…
「最近ケータイにカーニャって人から着信多いよね?」
ソレは、弱みを握られてこき使われてるんです。て言いたいけど、その弱みが、言えない…。
「あー、黙り込んでるって事は、なんかやましい事あるんだぁー!」
「あ、いやいや、やましい事は、あるけど浮気なんて絶対してない!」
「今の言葉もう一回言って。」
「…浮気なんて絶対してない。」
「もうちょい前の言葉…」
「やましい事は、あるけど…?」
あ、言っちゃってるね、俺。
***
俺は、とある家の前にいる。
ピンポーン
ガチャ
「お、タロエル。どうした?」
カニ先輩が出てきた。そう、ここはカニ先輩の自宅。その前に旅行用の大きい鞄ひとつ持っている俺。
「今日、泊めてください〜!」
とりあえず、泣き付く。
「は?どうしたんだ?お前。」
「彼女にありもしない浮気疑惑で追い出されたんです〜!」
あんたの妹のせいでな。
「あ、いいぞ。上がれよ。」
ああ、この人はいい人だ。
「あざぁああっす!!!!」
「明日から、出張でよかっな、お前。」
俺は、その夜泣きつくした。