★ぷろろーぐ 1
「タロエル。」
カニ先輩が、デスクで漫画読んでる俺に話しかけてきた。
「何すか、カニ先輩?」
「カニエル部長と呼べ。あほ。」
ここは、天界。主に天使が住む場所。そこの悪魔対抗課アジア支部。
「タロエル。お前に仕事がある。」
「えー、俺っすか〜。だりぃ。他の奴に頼んで下さいよ。」
「俺もそうしたいところだが、優秀な部下達は、みんな別の仕事に行っててな。」
「じゃあ、カニ先輩行って下さいよ〜。」
「ばか野郎!俺は行けねぇよ。それと“カニ先輩”は、やめろ!!」
「いいじゃないっすか。スクールの時からの知り合いだし。」
カニ先輩は、俺のスクール一期上の先輩だ。その若さで部長になったのは、とってもすごい事らしい…
「とりあえず、お前に仕事行ってもらうからな。これは、天使長直々の命令なんだからな。」
「え、マジ!?天使長直々って、すごい重大じゃん。」
天使長とは、天使の中で一番偉い人だ。
「で、その仕事なんだが…、少し条件がある。」
カニ先輩が、なんか難しい顔をする。
「何すか、その条件って?」
「とても言いにくい事だが…」
「だ・か・ら、何すか?」
「言っても、逃げたりしないよな?」
「天使長命令を逃げる馬鹿なんていませんよ。」
「…えーと、一週間以内に完了しなかったら……即死刑。」
ん?
即死刑?
………
「しけいぃ!!!?」
逃げたくなった。