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第24話 モルック・フェス開幕!!

 春休みが始まったばかりのまだまだ肌寒い日の午前中から、ミッドナイト4が主催の「モルック・フェス」が開催だ!


 東京郊外の屋外広場で開催されたモルック・フェスの会場は、朝から人、人、人であふれている。

 現地で集まった僕たちは、メイン・イベントのトーナメント大会は午後からなので、それまでは会場でやっている、いろいろなイベントを疲れない程度で楽しむことにした。


 会場をうろうろしていると、普通のモルック体験コーナー(有料)なんかをやってはいるけど、やっぱり来場者はミッドナイト4とのエキシビジョン・マッチを楽しみにしてる。

 だから、会場の真ん中辺りでモルック・フェスのクラファンに応募したチームが、ミッドナイト4と対戦しているのを、凄い数の人が囲んで見守っている。


 ミッドナイト4のアユムさん、ユーマさん、ミィさん、マーちゃんさんと個別にモルック対決をして勝ったり負けたりしているけど、やっぱりミッドナイト4は強くてうまいなー。

 ほかにも、有料でモルック遠投倒しの記録挑戦や、本数を増やしたスキットルをガシャで何本倒せるかなど、ミッドナイト4のチャンネルでお馴染みの、変わったモルックの投てきを体験できたりする。

 どれも有料だけど、景品とかもらえるみたいで、とても楽しそうだ。


 あ、アイドル・グループとモルックができる体験会も、やっている。

 男性アイドルも女性アイドルもいて、参加料5,000円だって! 高くない!?  でも、複数のグループが体験会をやってて、結構な人数が並んでいる。

 高いと思ったけど、集合チェキの撮影もついているし、推しのアイドルとモルックができるなら、この値段でも高くないのかなぁ?


 有料のモルック体験に出演してるアイドル・グループやバンド、インフルエンサーが、ライブやトークショーを簡易ステージでやっているんだけど、そのあたりが普通のモルック大会と違ってて、フェスっぽいかも。


 あ、『モルック魂!』のディレクターの松本さんがいる! いっしょにカメラマンもいて、何かの撮影しているみたいだ。


「松本さん、こんにちは!」

「瑠衣君、こんにちは! 出場するトーナメントは午後からだね!

 期待しているからね!」

「ありがとうございます!

 松本さんは、今日もモルック・フェスの撮影なんですね」

「そう。モルック・フェスを番組で紹介させてもらうからね。

 撮影以外にも、番組がフェスの『協賛』で名前が入ってて、モルック好きな有名人のトークイベントとか、会場で流す映像とか、いろいろと手伝っているの!」

「そうなんですねー。

 いろんな企業が協力しているんですよね?

 入場口で試供品とか配っていましたよ」

 そう僕が言うと、松本さんは少し声のトーンを落とした。


「……このイベント、なんかちょっと変なんだよね。

 あそこに関係者用のテントがあるけど、全然人がいなくてさー。

 関係者を案内したり、サポートする代理店の人とかもいないし。

 うちは番組用の撮影とイベントのお手伝い、あとは映像素材の提供や配布する番組グッズの提供ぐらいしかしてないんだけど、

 普通はイベントのスポンサーって、もっと大切に扱うし、スポンサーの広報担当者が様子を見に来るはずなんだけど。

 まるで……」


 まるで?

「お付き合いで、名前だけ貸してるスポンサーのときのイベントみたい。

 お金を出しているスポンサーなら、もっと費用対効果とか、イベントの集客数とか気にして担当者が確認しにきそうなもんだけど」

 と、不思議そうな顔で教えてくれた。


 スポンサーがフェスに力を入れていない?

 って、どういうことなんだろう……。

 でも言われてみると不思議なのが、協賛企業なんだけど。

 聞いたことがないIT企業やスポーツメーカー、飲料メーカーとか、モルックとはあまり関係なさそうな企業名がずらっと並んでいて。

 試供品やノベルティグッズはいっぱい配られているけど、それもモルックとは関係ないし。

 モルックの大会というより、ユーチューバー主催のお祭りって感じ。


「まあ、広告代理店が入ってるみたいだし、そのあたりは大丈夫なのかな。

 クラファンも成功したんでしょ?」

 と松本さんが僕に言ってきた。


 モルックの公式大会やボランティアの人が主催の大会だと、モルックを競技する人たちが大会の主役だけど。

 このイベントは、ユーチューバーのミッドナイト4が主催で、参加者もモルック初心者や大会を見に来ただけの人も多そうなので、こんな感じになるのかもしれないな。


 会場を一通り回ったので、早めの昼食を取ることにする。

 せっかくだから、今日はお弁当じゃなくて出店でいろいろ買って、みんなでシェアして軽く食べるだけにして、空いてるスペースを使って調整用の練習をして体を温めることにした。


 午後になって、いよいよ賞金100万円をかけたトーナメント戦がスタートだ!

 トーナメントは、8チームで先に2勝したチームの勝で制限時間なしで争う。

 トーナメントの様子は、ミッドナイト4のチャンネルでもライブ配信されている。


 出場チームは、フェス主催の「ミッドナイト4」と、プリンス率いる大学生チーム「江戸川プリンス」以外に、


・プロボウラー系人気ユーチューバーで男女混合チームの

 「ストライク・チャンネル」


・有名女子カーリングチーム

 「ノーザン・ストーンズ」


・実業団の女子ソフトボールチーム

 「飛翔レディース」


・有名大学の実力派モルックチーム

 「ローリング・ウッズ」


・スポーツ系人気有名ユーチューバー

 「ROUND ONE DAYS」


 そして、最後は一般枠で予選から勝ち上がった僕たちのチーム「ホワイトウッド」の8チームだ。


 一回戦の4試合は、次のような組み合わせで行われることが発表された。


【モルック好き人気ユーチューバー対決!】

 ミッドナイト4 VS ROUND ONE DAYS


【大学生VS高校生モルックチーム】

 ローリング・ウッズ VS ホワイト・ウッド


【ボウリング系ユーチューバ対決!】

 江戸川プリンス VS 「ストライク・チャンネル」


【スポーツ女子対決!】

 ノーザン・ストーンズ VS 飛翔レディース


 抽選とかしてないから、ミッドナイト4が選んだチームになる。それぞれテーマがあって面白そうな対戦だ。

 自分の試合がなければ僕も見たかったけど、それどころじゃない!

 13時から、4試合一斉にスタートだ!


 フェスの参加者はミッドナイト4とROUND ONE DAYSの人気ユーチューバー同士の対決が圧倒的に見たいだろうし、ボウリング対決、スポーツ女子対決も人が集まっている。

 でも、僕たちの試合も、相手チームを応援し来た大学生たちと、少ないけどモルック同好会のみんなやバレー部の山下たちとかが、応援に来てくれた。

 ユハさん楓さん夫婦も、お店をご両親に任せて見に来てくれてる。

 みんなの期待に応えたい!

 目標は大きく、優勝だ! 100万円をゲットするぞ!


 初戦の相手チーム「ローリング・ウッズ」は、都内の有名大学のモルック・サークルで、モルック大会でも上位に入る常連チームだ。男女二人ずつで構成は僕たちと一緒だ。

 ただ、今回は茉莉ちゃんはブレーンに徹してもらって、僕、美帆ちゃん、大吾の三人で戦う。それは相手チームも同じようだ。


 ローリング・ウッズとの第1セットは、先攻後攻を決めるじゃんけんで美帆ちゃんが負けて、相手チームの先攻で始まった。

 1ターン目は、相手チームのブレイクショットが見事に決まり、12本のピンが倒れる。こちらも負けじと僕が一投目を担当して、⑩ピンを倒す! まずは12対10でスタート。

 2ターン目で22対20、3ターン目で30対30のイーブンにもっていく。

 4ターン目は相手チームがミスして外し、僕が⑪ピンを倒す! これで30対41になって、僕たちが⑨ピンを取れれば勝ちだ!

 だけど、5ターン目で、相手チームが⑨ピンを倒し、取りにくくしてくる。それで美帆ちゃんが⑨ピンを狙ったけど、外して3本倒れてしまって、39対44になって。

 6ターン目に相手チームに⑪ピンを倒されて、1試合は目は50対44で負けてしまった。 1セット目は落としてしまったけど、勝てない感じはしない。

 みんな、次で取り返そう!


 2セット目は、僕たちのチームの先攻で、僕がブレイクショットを担当して12本倒した後、相手チームが点を追いかける展開になったんだけど。

 点数の高いピンを狙って飛ばし、相手の欲しいピンに他のピンを寄せて邪魔して、相手チームの猛追をしのぎながらゲームをコントロールして、最後は美帆ちゃんがカーブをかけて、⑤ピンの後ろに隠れていた⑦ピンを倒して、競り勝った。

 これで1勝1敗!


 3セット目は、相手チームの先攻で、ブレイクショットで12本倒されて始まった。こっちも僕のガシャで10点ゲット! 12対10。

 2ターン目は、相手チームがガシャで9本倒してくる。僕たちのチームは、美帆ちゃんが⑩ピンを倒す。これで21対20。

 3ターン目は、相手が⑩ピンを倒し、大吾が⑨ピンを倒したけど他のピンも倒れて、31対22。

 4ターン目は、相手チームが⑦ピンを倒す。次のターンで相手チームに⑫ピンを上がられたら負けになってしまう。なので⑫ピンを上がれなくするために、僕が斜め投げで⑫ピンの近くに②ピンを倒して寄せる。38対24。

 5ターン目は、相手が⑦と⑤上り狙いで⑦ピンを狙ってきたけど、他のピンも巻き込んで3点をとり41点になった。なので、相手の上りになる⑨ピンを美帆ちゃんが狙う。

 よし! うまく倒して飛ばして、取りにくくした! これで41対35!

 相手が⑨ピンを狙ったけど、外してしまい、3本倒す。


 6ターン目は、大吾が得意の強めの投てきで、⑥ピンを飛ばす! 44対41!

 相手チームが⑥ピンを狙えないので、こちらの上がり手の⑨ピンを狙ってくる。

 ⑨ピンだけ倒すと50点オーバーになるので、バーストしてしまうけど、うまく周りのピンを巻き込んで3本ピンを倒した!


 7ターン目、僕の番だ。

 ⑨ピンは狙いにくい位置になってしまった。なので相手チームの上りピンをつぶすか、⑨ピンを狙うか迷う。

 でも、相手チームの力量からいって、次に③ピンを取るか3本倒されて、勝敗が決まってしまうかもしれない。ここは⑨ピン狙いで、ピンとピンの間をふわりと縦投げで……ぶち抜いた!

 これで僕たちのチームの勝利だ!

 激戦を制して、ホワイト・ウッドが準決勝に進出決定!


 他の三試合も終わって、「ミッドナイト4」「江戸川プリンス」「ノーザン・ストーンズ」が、勝ち上がってきた!


 それで、準決勝は組み合わせは次のようになった。


・ミッドナイト4  VS  ホワイト・ウッド

・江戸川プリンス VS  ノーザン・ストーンズ


 15分休憩後に、いよいよ念願の相手、ミッドナイト4との準決勝だ!!

 これに勝って、プリンスと決勝戦で戦うぞ!!!

 カーリングチームにも、ちょっと興味はあるけど(笑)。

 まだ疲れてないけど、体を冷やさないようにしないと!

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