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第18話 文化祭の1日目が終わった……

 文化祭、1日目が終わった。

 想定外のモルック体験会の人気に働きっぱなしで疲れ果てて、グラウンドに座り込んでいると。

「モルック同好会の人たちだよね!」

と、生徒会役員と風紀委員の人たちが、少し怒っている様子で、やってきた。


「君たち、文化祭を見に来た人たちから、『モルック体験ができるって聞いて来たのに、予約が終ってた』って苦情が何件もあったんだけど」

「なかには『子供と楽しみにしてきたのに、午前中に予約を締め切るなんて聞いてない』って怒ってる親御さんもいてさー」

と、それぞれの委員会にクレームが多数あったことを伝えてくる。


 そりゃそうだろうな。こっちも言ってないし。

「すみません、こんなに人が集まると思ってなくて。

 モルックを体験してみたい人がこんなにいたなんて思ってなくて……」

と僕が答えると。


「一部の生徒からも、けっこうクレームがあって。

『文化祭の準備があったから、午前中に予約に行けなかった』

って怒っている生徒もいて、大変だったよ!」

と不満そうな様子だ。

 でしょうね……。僕たちもずっと怒られてたんで。


「トラブルが多くて、すみませんでした。

 明日は、どうしましょうか?」

と、みんなを代表して謝罪する、会長の大智さん。

 てっきり中止の要望かと思ったら、


「ネットでも話題になってるし、楽しみにしている人が多いから。

 モルック体験をやめてほしいわけじゃないだ。

 もう少し、体験のやり方を変えて、トラブルにならないようにできない?」

というお願いだったので。

 かなり疲れていたけど、その場に残っていたみんなで知恵をしぼって、明日のモルック体験会の改善策を考えることになった。


 いまから事前予約ページをつくるには時間がないし、告知しても気づかれないと思う。 なので、今日と同じく明日の朝から先着で予約を現場で受け付けることにして、午前中に参加できない人のために、予約を午前と午後の二回に分けることにしよう。


 それと、ユハさん楓さん夫婦に連絡して、「モルックの道具一式を貸してもらえないか」とお願いしたんだけど。快諾してもらっただけでなく、モルック好きの仲間に「道具を貸してくれないか」と聞いてくれて、2人ほど協力してくれることになって、合計3セットのモルックの道具を貸してもらえることになった。


 もう遅い時間なので、誰が道具を借りに行くかを決めて、今日は解散することにした。明日の朝早くグラウンドに集まって、試合コートを増やして、予約の受付や告知の段取りなどを確認しよう。



 次の日の朝、昨日の疲れやモルックの道具を取りに行って遅くなったりしたので、すごく眠いけど、借りたモルックの道具を担いで、朝8時にグラウンドに集合した。


 そしたら、あれっ! 顧問の赤城先生が新品のモルック道具を持ってグラウンドに立っている。

 先生はモルックの道具を借りる担当ではなかったはずだけど……。


「赤城先生、その道具はどうしたんですか?」

「昨日、東京の神田に行って、スポーツ用品店で買ってきたの。

 一つでもモルックの道具が多いほうがいいでしょ?

 同好会なのに、ずっと道具が私物しかないのも気になってたし!」

「えっ! そんな予算が学校からでたんですか?」

「ううん、私のお金。

 あなたたち、がんばっているから、これは先生からのプレゼント(笑)!」

 赤城先生~、いいんですか(涙)! 


 赤城先生のサプライズ・プレゼントのおかげで、道具が全部で6セットになったので、急いで白線を敷いて、2つだった試合コートを6つまで増やす。

 受付は、昨日体験して慣れた僕と谷口さんでそのまま担当する。

 参加希望者からの問い合わせや順番の呼び出しは僕が対応して、谷口さんには予約状況を把握して、全体の指示を出してもらう。


 鈴木さんと井口君も、昨日と同じく会場の整理と、順番を待っている人に、会場に設置したボードでフィンランドやモルックの説明をして、文化祭のチラシなどを配って、学校内の展示への誘導を担当することになった。

 会場の整理は、二人以外に同好会の練習中にモルックを体験してくれた人が、何人か手伝ってくれることになってとても助かった。


 試合コートは増やしたのはいいけど、その分のモルックの指導員が足りなくなったけど、それはユハさん楓さんが声をかけてくれて、指導員も手伝ってくれる人がいて、なんとか人数を確保できた。

 それで、6コートのうち、2コート分を小学生以下の体験専用、2コート分を学内の生徒の体験専用にして、残り2コートをそれ以外の人の体験用として、午前の部と、午後の部に分けて予約を受け付けることにする。

 今日は1時間3組×6コート×午前2時間×午後6時間で、最大144組がモルックを体験できる計算になり、これなら大丈夫でしょう!


だいたい準備が終わったので、グラウンドでスキットルを並べている大智さんを手伝いながら、

「文化祭を楽しむどころじゃなくなったね(苦笑)」

と、話しかけると、

「そうだね(苦笑)。

 でも、モルック体験会を楽しんでくれる人がこんなにいっぱいいてくれて、これはこれで楽しいね!」

と、うれしそうに返事をしてくれたので、僕も元気になる(笑)。


「そうだね!

 昨日のようなミスを減らして、モルック体験会を成功させよう!」


 さあ、もうすぐ文化祭2日目の来場時間だ!

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