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現代ダンジョン サモナーが行く  作者: 金林檎


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第四十話

「随分と賑わってるな」


 帰省して数日経ち、命は出雲ダンジョンにやってきておりダンジョンには多くの探索者でひしめいており夏休みだからだろうか学生の姿もありかなりの盛況ぶりだ。流石は日本でも数少ない大規模ダンジョンでありダンジョンに向かっている探索者の中には命よりも強そうな探索者の姿もある。


 ダンジョンの入口に向かっていくと何やら視線が集まっていることに気付く。


「おい、あれって……」


「アイスワイバーンの防具だろ。あんなのを装備してるなんて」


「どっかで見たことのある顔なんだが……」


 ざわざわと命に注目しているようで気恥ずかしく感じながら受付をしてダンジョンに潜ろうとするとロビーの中央に大きな社があることに気付く。


 素人目で見ても立派なもので多くの探索者が社に向かって手を合わせると淡い光に包まれておりあれが神の加護を受けるということなのだろう。


 出雲ダンジョンは世田谷ダンジョンとは違い、大きく環境が変わることはなく普通の洞窟の様な作りで結構、広くバジレウスも十分に戦えそうである。


 アイン、バトラー、ノワール、シャイン、ロイドと三段階目のクラスチェンジを終えていないメンバーが中心であり節目となる五階層まではそんなに強いモンスターが現れないとのことでベストメンバーで行ったら返って過剰になってしまうためだ。


「ゴブリン……久しぶりに見たな」


 現れたモンスターはゴブリンやラットと言った最下級のモンスターであり左程、苦労することく一階層、二階層と進んでいきあっという間に半分の五階層までたどり着く。


 レベルアップしなかったことから適正な階層でなかったということだが五階層からはレベルが跳ね上がると聞いており気合を入れなければならない。


 ハイオーガ

 スキル

 金剛力、魔法耐性


「ハイオーガか……厄介な相手だな」


 高い魔法耐性を持っているモンスターでギルド見学で新道寺が大変な目に合っていたのを思い出す。ノワールもシャインもどちらかというと魔法を得意としているのだが得物での戦闘にシフトし新しい装備の初お披露目だ。


「ヤ!」


「ギャ!」


 自前の翼に加え、飛行スピードを強化する空中機動のスキルを持っている二匹は拘束で広い洞窟を飛行しハイオーガに攻撃を与えている。新しい装備もいい感じのようで良いダメージを与えている。中でも嵐属性が付与されたバトラーの弓矢は高い魔法耐性を持っているハイオーガに対しても有効なダメージを与えておりこれほどまでに戦いに差が出るとは良い装備とは素晴らしいものだ。


「テンペスト・タイフーン」


 複数のハイオーガを竜巻の中に拘束する。魔法ダメージは期待できないかもしれないが相手を拘束することに意味があり範囲を狭めて動けなくして固まった所をアインが切り捨てる。


≪レベルアップ!召喚モンスターのレベルがアップしました≫


 柏崎命

 レベル11→12

 

 バトラー

 オートマトン

 レベル5→6

 

 ノワール

 レッサーデーモン

 レベル5→6


 シャイン

 ドミニオン

 レベル5→6


 ロイド

 モーントレーヴェ

 レベル1→3


 ハイオーガを倒すと結構な経験値だったのかアインを除いて全員がレベルアップした。夏休みに入ってからも鍛錬は欠かせなかったがダンジョンに入るのは久しぶりで鈍っていないかと心配していたがいつも通り体も動くので問題ない。


「思ったよりは弱かったな……成長しているってことかな」


 ギルド見学の時よりも大きく成長しており師匠である朝比奈に自分の実力を見てもらいたい所であるが自分よりも召喚モンスターの成長の方が著しくさぼってたわねとでも言われかねないのでまたの機会にしよう。そうと決まれば積極的に戦闘に参加したいところだがハイオーガは魔法耐性があることを思い出してガックシするがその時、朝比奈の言葉を思い出す。


『いいこと?大地魔法が他の魔法よりも優れているのは質量よ!魔力で岩や砂を作り出す事が出来て魔法耐性を持つ相手にも物理攻撃に近いダメージを与えられるの!』


 大地魔法はその特性から魔法攻撃と言うよりは物理攻撃の様な性質を持っており魔力が潤沢にある命は魔力で作り上げているが基本的には周囲の地形を利用して行使する魔法でその方が魔力を節約できるのだと言う。


「アース・スピア」


 地面の土を瞬時に硬化させて向かってくるハイオーガに一斉に突き刺さる。流石に威力は減衰されているがハイオーガの強靭な肉体に突き刺さっており血を流しておりダメージはきちんと与えられている。ダメージが通用するのであれば物量で押し切る。


 雨の様に槍が放たれてハイオーガに反撃させずにハリネズミの様に全身に槍が突き刺さり力なく倒れる。


「最近は嵐魔法ばっかり使ってたけど……やっぱり大地魔法もいいな」


 最初から命を支えてくれた魔法であり思い入れもあるし朝比奈との地獄の特訓を思い出す。魔法はイメージであり魔法使いは常にイメージを巡らせれるようにと冷静に戦場を見据えなくてはならないと教えられる。


 更に進んでいき襲い掛かるハイオーガ達を蹴散らしていきこのダンジョンのモンスターが他のダンジョンのモンスターよりも強化されていることに気付く。そもそも神の加護が受けられるダンジョンなのだから必然的に相手するモンスターの強さが上なのは当然であり何度かアインを搔い潜って命に迫らんとしてきたことがある。


「油断すればやられてしまうか……気を付けないと」


 思ったよりも厄介なダンジョンであり命のメインウエポンである魔法の効きも悪いハイオーガで一筋縄ではいかなさそうだ。それでも進む足を止めず向かってくるハイオーガを倒していく。


≪スキルレベルがアップしました。召喚モンスターのレベルがアップしました≫


 柏崎命

 スキル

 大地魔法19→20


 バトラー

 オートマトン

 レベル6→7


 ノワール

 レッサーデーモン

 レベル6→7


 シャイン

 ドミニオン

 レベル6→7


 ロイド

 モーントレーヴェ

 レベル3→5


 やはり経験値が段違いでよくよく見てみれば周囲を漂っている魔力が夏季演習で行った無人島よりも濃いものでエレメントが好きそうな環境だと思いながらもこれだけ魔力が濃いのだから生息しているモンスターの魔力が多くのも納得だ。


 モンスターの強さは魔力の量によって決まり、人間よりも魔力の扱いに長けているモンスターは体内の魔力を十全に使うことができて多ければ多いほど戦闘能力が増すらしい。


「魔法耐性持ちとの戦い方を考えないとな……」


 今までの傾向からこの階層のボスはハイオーガの上位種である確率が高く、更に高い魔法耐性を持っているだろうから戦い方を考えなければならない。そうなってくると魔法職である自分はサポート程度しかできず何かサブウエポンを持つべきだと思うのだが魔法職である自分が武器を扱っても伸びが悪いだろうし魔法に集中するしかない。


「少し、休憩するか……」


 通常通り狩りが進んでいるが意外に苦戦を強いられており消耗しており一度、休憩して体勢を立て直す。シャインに結界を張ってもらい一息つく。


 バトラーに簡単な軽食を作ってもらいパーティーの編成を考える。ノワールもシャインも上手くやってくれているが二匹が得意とするのは魔法を行使しながらの戦いであり近接戦闘を卒なくこなしているものの普段の様には戦えていないようでハイオーガが相手ならば問題は無さげだがボスを相手取るのは少々、荷が重そうだ。


 取り敢えず今のパーティーでボス部屋まで行き、ボス戦ではパーティーを変更するか。休憩も終わって立ち上がる。


「今どの位かな?半分は来たと思うんだが……」


 順調に進んでいるが仄暗い洞窟のせいか把握しづらいがまぁ、半分くらいかなと楽観する。進んでいると今までのハイオーガとは毛色が違ったハイオーガが現れる。


 どの個体も武器を携えており今までのハイオーガよりも内包している魔力も高い。


 ハイオーガソルジャー

 スキル

 斧術、金剛力


 あの膂力で武器を振るわれたらそれだけで脅威でありアヴァリスほどではないがかなりの筋肉でそんなハイオーガ達が一斉に襲い掛かって来る。


「面倒な相手だな……!」


 魔法で迎撃するがハイオーガソルジャーは革鎧の様なものを纏っており防御力も増しているようで面倒な相手が出てきた。スキルで強化された怪力で武器を思う存分、振るってくる。ヘイトを集めているアインは攻撃を捌くので手一杯で攻撃に転じることが出来ず、膠着状態となっている。


「追加召喚。アヴァリス」


「ギャ!」


 膠着状態を打破するために近接戦を得意とするアヴァリスを召喚しアヴァリスは召喚したと同時に状況を把握しアインに群がっているハイオーガソルジャー達を蹴散らしていく。


 攻撃力という一点に関して召喚モンスターの中でアヴァリスの右に出るものは居らず強化された拳は簡単にハイオーガの頭を潰し、アヴァリスは興奮した様子で飛び掛かっていく。


「エンチャント・フレイム・アース・ダークネス・アイス・テンペスト」


 大盤振る舞いの五重エンチャントでアヴァリスだけでなく全員に掛けており目に見えて動きが変わる。エンチャントが有効であることに何故気づけなかったのか夏休みに入って休息していたから戦闘の感が鈍ったとしか思えない。あれだけ苦労していたハイオーガ達としっかりと戦えるようになっており駄目押しに魔法を行使する。


「パラライズ!」


 広域化を施した麻痺魔法がハイオーガ達の動きを止める。思った通り、ハイオーガは高い魔法耐性を有するが状態異常に対する耐性は高くはなく面白いくらい効いてくれる。


「やっぱり便利だからって嵐魔法ばっかり使うのは良くないな」


 そう言いながら状態異常魔法を重ね掛けいき、止まったハイオーガをアヴァリスとアインが倒していく。ノワールとシャインも連携してハイオーガを倒しておりバトラーは矢で援護しこの中で一番劣るロイドも果敢に攻めている。


 ≪スキルレベルがアップしました。召喚モンスターのレベルがアップしました≫


 柏崎命

 スキル

 暗黒魔法7→8


 バトラー

 オートマトン

 レベル7→8


 ノワール

 レッサーデーモン

 レベル7→8


 シャイン

 ドミニオン

 レベル7→8


 ロイド

 モーントレーヴェ

 レベル5→6

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