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裏読み  作者: 明日香狂香
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敵を欺くには味方から

 パクリでないストーリーのためには、内偵に徹するしかないだろう。別班自体におかしなところがある。テントがテロ組織であると決め付けている。


 バルカの日本大使さえ裏切るのだ。国も信用できない。黒須に本気で裏切ったと思ってもらわなければ、潜入などできない。


 日本大使とバルカの外務大臣が黒幕だとすれば、乃木は司令をも信用してないだろう。乃木が非道なら、入れ替わりに麻酔など使う必要は無い。テントに味方するものは、テロ組織と見なせる。別班の連中を殺していれば、かれらは裏切り者であったことになるが、そこまで描き込みがない。つまりかれらは死んだふりをしている。司令と黒須がその事実を知らない。黒須から指令に情報が上がることを警戒してか。

 杜子春のように、乃木が黒須を撃てるかどうか試している。「もぐらの唄」でも仲間を殺すやつは信用できないといっていた。


 別班にも公安にも裏切り者がいる。だから、乃木は野崎と二人で捜査しようと思った。黒須が山本からカードを奪ったが、それがどうなったか不明だ。黒須も不正を働いていたとすることも可能だ。

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