拓馬登場
「なるほど、忍者には伊賀とか甲賀とかあるけど」
「忍者は伊賀や甲賀だけじゃない、たまたま江戸幕府を
作った徳川家康が伊賀忍者と甲賀忍者を積極的に
登用したからで有名なので
元々スパイ組織でそれぞれの国に忍者の
育成機関が有ったと考えた方が分かりやすいだろう。
それぞれ組織の形態も違っていた。」
「なるほど、アメリカのCIA、イギリスのMI-6みたいなものね」
「そうだ、伊賀忍者には首領がいてその下に上忍が居たが、我々
甲賀忍者は53家の集まりでそれぞれ得意な忍術を持っていた。
たとえば茂蔵の小針一族は火遁の術、火薬を扱うのが上手かった。
そして仁木さんの一族は水遁術、水に関する忍術を使っていた」
三雲は忍術についてマギーに説明をした。
「なるほど、それで仁木さんは何分も海中にいられたのね」
「そう、仁木さんは泳が得意で高校時代プールに5分も潜っていて
溺れたんじゃないかって大騒ぎになったわ」
仁木と同じ学校に居た美喜は学生時代を懐かしんでいた。
「そんなに上手かったら凄い選手になっていたんじゃない」
「スポーツには忍法を使ってはいけない。
それが私たちの忍者の子孫の掟なの」
「影の存在なのね、私たち暗鬼と同じね。でも忍者って
侍の時代が終わった後、どうなったの?」
「ほとんが、警察や軍隊に入って常に厳しい任務を与えられ
特に太平洋戦争の時は戦いの矢面に立たされ死んでいった」
「そう、悲しい・・・」
マギーは仁木の言葉で自分と蓮華と桃華と小妹の暗鬼、
美喜と仁木と三雲の忍者の子孫は7人が亮の下で
うまくやっていけそうな気がした。
「蓮華と桃華が帰ってきたらみんなでチーム作らないか、
甲賀忍者と暗鬼が合体した最強のチームになるぞ」
仁木はマギーと同じことを考えていた。
「私は香港で修業してきたから良く分かっている、
忍法と暗鬼拳法が合体したら凄いはず」
香港で修業してきた美喜は興奮して言った。
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「五郎さん、茂蔵から奪い取った物を届けます」
亮は緑川五郎に連絡をした。
「はい、お持ちしています。それで桃華さんの容態が急変しまた。
体温が上がりっぱなしで呼吸が激しくなっています。
もし奪い取った物が血清だったら助かるですが・・・
今のままでは命が危ない」
「分かりました、急ぎます」
亮は先ほど雪にバイタルが安定していると
聞いたばかりなのに予想以外の五郎の連絡に
焦ってアクセルをいっぱいに踏み込み
スピードを上げた。
「ここから八王子まで100km足らず到着まで
2時間近くかかる」
亮は小妹につぶやいた。
「どうしよう、急ぐとしても厚木までは一般道だし」
「うん、わかっている」
いつも冷静な亮に焦りが出ていた。
~~~~~
横田米軍管制空域を真黒い機体のアグスタA119が1機
熱海に向かって飛んでいた。
厚木、横田、高度5500m空域は日本の空にかかわらず
民間機を含め
日本の航空機は飛んではならない場所である。
「無許可飛行体に次ぐ、ここは米軍の管制空域である。
ただちに飛行を中止せよ!」
「隊長!米軍から警告の無線が入っています」
黒い戦闘服のパイロットが報告をした。
「こちら国際救助隊、人命救助の為熱海に向かって飛んでいる」
「国際救助隊だって!馬鹿にするな!ただちに空域を去れ」
米軍の無線士の男が強い口調で答えた。
「血清を受けて取りに向かっている。相手の名はDAN・RYO」
「DAN・RYO何者だ?」
「国際救助隊、飛行を許可する。成功を祈る」
飛行禁止の命令を送っていた男の後ろから
マイクを奪って男が飛行許可を出した。
「協力感謝する」
ヘリコプターから感謝の礼が聞こえた。
「リード少尉、どうしたんですか?」
無線士が振り返って聞いた。
「お前、DUN・RYOの名前知らないのか?」
「もしかしたら・・・あのRYOと呼ばれる男ですか?」
「ああ、アメリカの重要人物RYOを護るのも我々の任務だ」
「ところで、国際救助隊って何者ですかね」
「どこにでも勘違い人間はいるもんさ。サンダーバードだろうが
ブルーバードだろうが、我々が出動して
万が一DAN ・RYOの仕事を妨害したと言われるより、
奴らに任せた方が得策だ。帰りも飛行を許可しろ」
「はっ!」
海岸線を飛ぶヘリコプターは
亮の居場所を検索していた。
「隊長発見しました。135号線を伊東から
熱海に向かって走っています。時速120km」
「何!」
隊長と呼ばれる男がマイクを持った。
「亮、今そちらに向かっている。
危険だからスピードを落とせ」
「その声はじっちゃん!」
亮は久しぶりに聞いた祖父拓馬の
声に驚いていた。
「今、ヘリコプターで小田原を過ぎたところだ。
宇佐美の海岸で待て!」
「了解しました」
亮は拓馬に答えるとスピードを落とし海岸に向かった。
「どうしたの?亮」
小妹は急にスピードを落とした亮に聞いた。
「じっちゃんがヘリで迎えに来るそうだ」
「えっ?じっちゃんって亮のおじいさん?」
「うん」
「亮のおじいさんって生きていたの?」
「そう、ばあちゃんが死んだ後、仕事を父に
すべて任せて世界放浪の旅に
出たんだ」
「そう、ショックだったのね。おばあさまが亡くなって・・・」
「いや、それだけではないらしい。僕がボストンに住んでいた頃。
南米を転々としていてブラジル美人を連れて僕に会いに来たことがある」
「なるほど、亮の女好きはおじいちゃん似なのね」
小妹は今までの経緯を思い出して納得した。
「違う、違う!」
亮はそれを否定したが次の言葉がみつからず
それ以上は言えなかった。
「・・・まあいいやね」
小妹はクスッと笑った。
「小妹、じっちゃんと違いは後で話す!」
沖合から赤い点滅ランプを付けたヘリコプター
近づいて来きて亮にサーチライトがまぶしく当たった。
「小妹、着陸できないのでロープにぶら下がれって事らしい」
「あはは、またロープにぶら下がるんだね。亮」
「ああ、もう勘弁してほしい」
亮と小妹はロープにぶら下がると引き上げられた。
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「やあ、初めまして。小妹ちゃん」
拓馬はヘリコプターに乗った小妹と優しく笑って握手をした。
「は、初めまして・・・」
小妹は亮の祖父なら70歳過ぎのはずの拓馬がたくましく
50代後半にしか見えない事に唖然としていた。
「よう、亮。元気か?」
「はい、わざわざありがとうございます」
「近々細菌テロが起こると言う情報を察知したから、
お前がハワイで寝ている間に日本に戻ってきて国際救助隊を設立した」
「作った!国際救助隊」
亮はいきなり言われて驚いて聞き直した。
「それとこれと同型のヘリを3機買った」
「3機も!」
「ああ、まとめて買ったら1機3億円にまけてくれたよ」
「はあ」




