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追跡

「蓮華、しっかりして!もうすぐだから」

小妹が呼吸の荒くなっている

蓮華の熱い手を握って声を掛けた。

「小妹、亮から預かった物」

助手席のマギーが後ろを振り返って

エルメスのブルーのポーチを渡した。


ずっしりと重いポーチを受け取った

小妹はチャックを開けた。

「これって!」

その中にはエルメスのポーチにおおよそ似つかわしくない、

スイス製のピストル、シグ・ザウエルP230SLが入っていた。


※シグ・ザウエルP230は自重500g、有効射程距離50m

と小型軽量で高性能のピストルで日本警察のSP,

機動捜査隊、重機対策部隊

一部の制服警官や私服警察も使用している。


小妹はP230SLをポーチから取り出しそれを蓮華の右手に握らせた。

「蓮華、亮がこれをくれたわ。あなたをこんな目に合わせた

 相手を殺せと言う事よ」

小妹がそう言うと蓮華の右手は次第に力強くなって行った。

「注射を打たれた・・・桃華が危ない」

弱しい声で蓮華が言った。


「桃華!桃華は何処?」

「分からない、連れて行かれた・・・」

「うん、大丈夫。亮がきっと助け出してくれる」

小妹が言うと蓮華は目を閉じたまま微笑んだ。


~~~~~

「亮さん、このままだと茂蔵は箱根市街地に入って

とても危険です。発砲許可お願いします」

「分かりました。ただ車に桃華が乗っているか

 確認してください」

小妹から桃華の連絡を受けた亮は桃華が車に乗っている

可能性を考えてすぐに許可を出せなかった。

「了解です」


三雲は電話を切ると後部座席にあるバッグから

手袋を取った。

「仁木さん、前の車に桃華が乗っている

可能性があるので発砲できません。

ちょっくら見に行ってきますから、脇に付けてくれますか?」

「分かった、落ちるなよ!」

「了解!」

三雲は後部座席に移動してスライドドアを開けて

飛び移る準備をした。


「仁木さん、一瞬でいい。前に出てください」

「分かっている!」

仁木が運転する国道20号線熱海から正面に富士山を見て走る絶景の

道路だが道路幅は狭く直線に出る度、茂蔵の車の前にでようとするが

ことごとくブロックされカーブに差し掛かると

前を走っている車は有利にカーブの内側り

追いつくことを許さなかった。


「くそ!」

「仁木さん、その先の箱根峠の手前のゴルフ場入り口で

広くなっている場所があります」

突然亮の声がイヤフォンから聞こえた。

「了解!」


「三雲、この先で左から行くぞ!」

「何!逆だって!ま、まってくれ」

「三雲何とかしろ!」

三雲が答える間もなく仁木はハンドルを右に切って

茂蔵の車の左側に並んだ。


「まったく!」

三雲は順手て車のドアに手をやり逆上がりの要領で

車の上に乗ってバランスを取った。

「おりゃ!」

三雲はジャンプをして茂蔵の車に飛び乗った。

「さすが猿飛」

仁木は三雲が飛び乗ったのを確認してスピードを落として

後方に付いた。


三雲が飛び乗った茂蔵の車はそれに気づき

振り落そうとして車を左右に振ると三雲は

腰を腰を落とし屋根にしがみつき

車の中を覗き込んだ。

「こんな事映画の世界だけだと思っていたよ」

仁木は三雲を見て声を上げた。


「仁木さん、この車は囮だ。桃華もいないし

運転しているのは茂蔵じゃない!」

車の中を覗き込んだ三雲から連絡があった。

「よし戻れ!」

仁木が命令して前の車の尻にピッタリと付け

ると三雲が飛び乗って来て助手席の窓から入って来た。

「戻るぞ!」


仁木が急ブレーキをかけその距離が5mになった瞬間、

目の前の車は火柱を上げて爆発しガラスの

破片や車の部品が飛んできた。

「わお、爆発した!」


仁木はハンドルを切りスピンターンをして

熱海国産カントリークラブに向かった。

「救助しなくて大丈夫ですか?」

三雲はそれが気になっていた。

「その先の箱根峠で警察が検問を張っていたから大丈夫だ。それに

 運転席が爆発したからおそらく自爆だろう。命はない」

~~~~~

6時からのパーティへ出席するためにT国ホテルに

向かっていた亮に仁木から連絡があった。


「分かりました、すぐに熱海国際カントリークラブ戻って

 茂蔵が居た部屋を調べてください。茂蔵の事です、ひょっとしたら

爆弾が仕掛けてあるかもしれません。気を付けてください」

「了解です」


「亮、落ち着かないわね」

キャシーは落ち着かない様子の亮に話しかけた。

「ええ、みんなが頑張っているのに申し訳なくて」

「亮、そろそろみんなを信じてあげて。

何かあったら連絡が来るから、

 亮だってビジネスで頑張っているんでしょう」

「そうですね」

亮はそう返事をしながら雪に電話を掛けた。


「雪さん、ゴルフ場から出た車、他にいましたか?」

仁木達が後を追った車が囮と知って亮は雪に聞いた。

「はい、支配人室が爆発してから直後にゴルフ場から

出て行った車が5台で熱海方面へ向かいました。


すべてナンバーをチェックして持ち主もわかっています。

ロックオンしてありますのでいつでも行き先を確認できます」

「了解です。他に出入りした車を確認してください」

「出入りした車は消防車3台、救急車2台、警察車両4台です」


「分かりました。何かあったら連絡お願いします」

「はい、パーティを楽しんでください」

雪は亮を気遣って答えた。


タキシードに着替えた亮はハイドロイヤーズ大門所長に

多くの顧客紹介を紹介された。

それはビジネスマンとしての亮にとって願っても無いチャンスであった。

アメリカンウエブのCEO、ランド不動産のCEO

と一緒にいる青年実業家の亮に興味を持ち名刺を取り合うほどの

勢いで取り囲んでいた。


一見弁護士と付き合いを持つ企業は、社内外にトラブルを抱えているように

思いがちだが、ハイドロイヤーズのように一流弁護士事務所と顧問契約を持つ

企業は企業同士の交渉事、契約書等々など依頼してビジネスをスムーズに

行っていく為の手段として弁護士を利用して行くのである。

特に海外と取引を行うグローバル企業にはなくてはならないものだった。


「一通り挨拶は終わったな亮」

ロビンは亮の肩を叩いた。

「ええ、残るはあの二人関係です」

亮は一人で料理を食べている理沙を連れて

大門の所へ行った。


「大門さん、理沙さんを連れてきました」

理沙と大門は何から話していいか戸惑っていたが

懐かしそうに大門から話しかけた。

「お久しぶりです理沙さん」

「大門さん・・・おめでとうございます」

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