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彩音

小妹は亮の言葉に目から涙を流した。


亮は男がなんと言ったか確認できて大声を上げた。

「小妹、すぐに仁木さんたちと熱海に向かってくれ。

あの男は間違いなく熱海と言っている」


「本当!了解」

「熱海のラボと言っているのでおそらく研究室か実験室だ」

「じゃあそれなりに大きい場所ね」


「あはは、おそらく1LDKのワンルームではないだろう。

 継続して詳しい場所の発見の為の作業をする」

「ありがとう」

「十分な装備を持って行ってくれ。

居場所を見つけたら第二弾にマギーと美喜

 を向かわせる。そして僕も」

「了解」


小妹と仁木と三雲が事務所を出て行った。

「亮さん、いいかしら?」

和美が部屋に入って来た。

「はい」

「株の方だけど予想通りピーエヌエーの株価が暴落して

 居ます。ピーエヌエー株を売った資金でグリーン株を買いましたが

 ピーエヌエー株の買戻しはどうしますか?」


「もう少し株価が落ちると思います。いなほ銀行と四菱銀行から

連絡があって引き受け価格が決まりますので

お待ちください」

「分かりました、今夜は弁護士事務所のオープニングパーティですね。

 美宝堂に連絡をしてタキシードの用意をして置きます」


「済みません。いつもタキシードばかり汚して」

亮は自分がタキシードを着ると必ず事件が起きるのを

知っていた。

「いいえ、怪我をなさらないように」

「はい、今夜はおとなしくしています」

「そう願いたいものですね」

和美は意味ありげに微笑んだ。


「和美さん、一恵さんと玲奈さんは?」

「一恵さんはロビンさんを玲奈さんは

キャシーさんを迎えに行っています。

二人とも当分ここを事務所に使うそうです」

「本当ですか!」

亮は自分の居場所が無くなりそうな気がしていた。


「はい、ここはこじんまりしていて

居心地がいいそうですよ」

「こじんまりですか・・・なるほど。

和美さん僕はちょっと出かけます」

「あら、どちらへ?」

「渋谷です」


「渋谷、お買い物ですか?」

和美は亮が行くには珍しい地名を聞いてちょっと

驚いた。

「ええ、まあ」

亮はジャケットを羽織ると後を雪に頼み

事務所を出て行った。


~~~~~

いなほ銀行と四菱銀行の会議室では全員一致で

株価の下がったピーエヌエー株をアメリカンウエブに

売却し合併を推進してそれに出資する事に決定した。

そこに渋谷駅に降りた

亮の元に栗田から電話がかかって来た。


「團さん、おはようございます」

電話から元気な栗田の声が聞こえた。

「おはようございます」

「アメリカンウエブの株の売却を決定しました」

「株価はいくらで?」

「本日終値でいかがですか?」


「いいえ、明日の終値でお願いします」

亮はピーエヌエーの株価が明日、

最安値になると思っていたからだった。

「分かりました。そのように上司に報告します」

栗田が電話を切るといなほ銀行の山際恭子から

電話がかかって来た。


銀座から地下鉄銀座線で久々に渋谷に来た亮は

ミニスカートやショートパンツなど

ファッションの流行の先端で歩いている

美しい女性たちに見とれていた。

亮はハチ公前で待ち合わせしているかと思われる

ショートパンツに長い足を出した、

20歳前後の女性と目を合わせ微笑んだ。


「すみません」

亮がスクランブル交差点の信号待ちをしていると

突然後ろから目が合った女性に声を掛けられた。

「はい?」


「あのう、お時間ありますか?」

「はい、何か?」

亮はその女性が何かのセールスかと警戒した。

「お茶しませんか?待ち合わせの

友達が来られなくなっちゃって」

「良いですよ」


女性に逆ナンパされた亮は時計を見て警戒しながら

了解した。

「どうして僕に声を掛けたんですか?」

亮はスクランブル交差点を渡りながら女性に聞いた。

「だってさっき目が合ったから

てっきりナンパされると思ったんだけど

そのまま行っちゃったから、気になるでしょう」


「そうでしたか、済みませんでした。とても素敵だったので

 モデルさんかなにかと思って見とれていました」

「はい、モデルをやっています。彩音です」

彩音は姿勢よく胸を張ってい歩いていた。

「そう、道理でスタイルが良いと思いました」

亮は109の7階のケーキ店に入り席に座った。


「團亮と申します。ファッションブランドの

仕事をしています」

「本当、素敵!」

彩音は喜んでいたがあまりにも

亮が調子良い事を言うので

自分でお茶に誘っていながら亮を疑っていた。


「なんて言うブランドですか?」

「スタジオDです」

「聞いた事が有るような気がするけど

知らないわ」

亮は彩音に言われてスタジオDは

あまりにも高級すぎて

若い女性やモデルにも知られていない事が

ショックで早急に廉価版のブランドを

立ち上げなけらばならないと痛感した。


「そうですか、割と高級ブランドなのでアダルト向けかもしれません。

今度機会があったら雑誌かホームページで見てください。

 スタジオDです」

「セレブ向けなんですね。その服着てみたいわ」

「ええ、ぜひ。ところで参考の為に・・・」

亮は彩音の着ている服と靴のブランド名を聴いたり

体型を保つための日頃のケアを聞いた。

亮は彩音を褒めおだてて気持ち良くさせていた。


「さて時間なので・・・」

亮は時計を見て帰る準備をした。

「ええ!もうお別れ?」

「はい、仕事があるので」

「やだー、LINEもメルアドも交換しないの?」

自分が人並み以上に美人だと思っていた彩音は

メルアドも聞かれない事にプライドが傷ついていた。


「彩音さん、セレクトシップピートと

言うお店知っていますか?」

「ええ、近くのビルに最近オープンしたところでしょう。

知っているわ」

「一緒に行きませんか?

何か小物でもプレゼントしますよ」


「本当!行きます、行きます」

亮は喜ぶ彩音を尻目に媚薬を口に放り込み

水を飲んだ。

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