第4話 100年前の記憶
こんにちは。
前回に比べると更新が遅くなってしまいました。
今回は、新キャラ?が登場します。
やっと4話目ですよ・・・・・
なかなか小説と言うのは難しいですね(笑)
では、100年前の世界へレッツゴー!
「私が知っている100年前の悲劇による災いのこと、黒騎士、そして今の現状の事を話そう。少し長くなるが聞いてくれるね?」
ジャックが真剣な眼差しのレイトとうつむいているギルドにいう。
レイトは静かにうなずいた。
―――――100年前――――――――――――
「お兄様〜!」
ジャックの黒髪より少し青のかかった紺色で長い髪の少女がかけてくる。
「リリー、どうしたんだ?こんなところに」
ジャックは儀式を行うホールへ下見(探検)に来ていた。
「だって、お兄様がここにいるって聞いたから、会いたくなって!」
リリーと呼ばれた少女は長髪を靡かせながらニコリと笑う。
「そっかぁ!そんなに俺に会いたかった?一緒に来ればよかったね。」
リリーは、俺の2つ下の妹だ。俺は、今日で15歳になる。俺の家はそこらに名の知れた貴族の家で成人の儀という面倒くさい儀式をしないといけないらしい。今いるホールは成人の儀で使う場所で、滅多に入れる場所ではないから下見(探検)に来たんだ。
「そうよ!私をおいて行くなんて」
「ゴメン、ゴメン。そう怒るなって。お詫びに今日の儀式で重大な役をしてくれる俺の友人を紹介してあげるから!」
ジャックはリリーに「おいで」と言って友人のもとへとつれていく。
「友人ですか?」
「うん、そうだよ。リリーは会ったことないよね?俺の家庭教師として来てる人だけどリリーも勉強中だからね、6歳上なんだけど、とってもいいヤツだよ。」
しゃべりながら歩いていると、ジャックの足が扉の前で止まった。
ガチャッ
扉を開けると灰色に黒がかかった髪色の青年が本を読んでいた。
「アル!また本を読んでいるのか?」
ジャックはアルと呼ばれた青年に近寄った。
「ジャックか?相変わらず元気だな。ああ、この話は面白いぞ。ジャックも読むか?」
アルは手に持っていた厚みのある本をジャックに差し出した。
「そ、そうだな・・・・気が向いたら読ませてもらう。それより、前に話したことがあるだろう?俺には妹がいると、紹介する。妹のリリーだ。」
リリーが、お辞儀をしながらニコリと笑う。
「初めまして。リリーともうします。貴方がお兄様のご友人の家庭教師さん?」
「こちらこそ、アルバートです。アルと呼んでください。」
アルバートはリリーに片手を差し出し握手をした。
「アルって呼ばせてもらうわね!今日は、お兄様の儀式に参加していただけるのよね。」
「ああ、俺でいいのか分からないが、よろしく頼む。」
そこにジャックが割り込んでくる。
「アルだから頼むんだよ。それに、アルの選ぶ服は最高だからな!リリー、俺はこれから着替えるから、おば様に伝えてきてくれ、準備が終わったらそちらに行くから儀式を始める準備をしといてくれって」
「わかったわ伝えとくわね。」
リリーは、部屋を出て行った。
「ジャック、儀式の服はこれなんだが着てみてくれ。」
ジャックは、アルバートが、用意してきた服を着る。
「さすが、アルだな!俺が、見込んだだけある。」
「当然だ、俺を誰だと思っている?家庭教師のアルバート様だぞ?」
アルバートは、自慢げに言う。
「そうだったな。着替えも終わったし、俺は、先におば様達のとこに行っている。アルも準備したら来いよ?」
ジャックは自分の姿を鏡で見ながら言う。
「ああ、分かった。」
ジャックは、おば様達のところへ向かった。
「よし、俺も着替えるか。それにしてもジャックが15歳か、早いな。ジャックと会ってから6年になるのか、俺が成人した年からだもんな。ジャックも【公爵家の当主】とかじゃなくてよかったよな、あいつが、そんな地位についたら大変な事になるな。」
アルバートが、準備をしていると、扉が開く音がした。
ガチャッ
「ジャックか?今、準備ができたところ・・・・・・貴様、何者だ?」
アルの目の前には、黒いマントをすっぽりとかぶった少年?がいた。
「ちょうどいいや、君、儀式にでるよね?ちょっと身体を貸してもらうね」
「何を言っている?////ぅ゛わ゛ああああああ」
「汝は、今宵15の時を迎え成人となる。汝は、己の道を極めていくことを誓うか?」
さすが、アルだなぁ、やっぱり、こいつに頼んで正解だった。少しいつもと違う感じがするが、気のせいだろう。
「我は、己の道を極め、大切な物を守り抜くとこの場にいる者たちに誓う。」
パッ・・・・・・・
いきなり回りの明かりが消えた。
「明かりがきえた?」
明かりが消えたというのに誰の声も聞こえない。
「ジャック?大丈夫か?」
アルが、ジャックに聞いてくる。
「アル?何で、明かりが消えたんだ?」
ジャックは、わけが分からなかった。
アルが近寄ってくる気配がする。
「何故明かりが消えたかって?神聖な儀式のためさ!」
ドスッ・・・・・
「アル?・・・・・なんで・・・・?」
アルバートはジャックに向かって短剣を突き刺していた。
パァァァアアア
ジャックの胸に黒い翼のような刻印が刻まれていく。
「わぁあ!朋友の刃が紅く染まって、雫が刻印を刻んでくれてるよ。」
アルはまるで人が変わったかのように笑いながらジャックが苦しむ様子を見ている。
「胸が・・・苦し・・・い・・・クッ・・・・・ぅわぁあああ」
何なんだ?アルはどうしたんだよ?人が変わったみたいだ。それに・・・この黒い羽のは、刻印?すごく、胸が熱かった・・・・・
「準備は整ったようですね。」
黒いマントの集団が現れた。
「お前等の仕業か?・・・・・アルに何をした?」
アルバートはジャックを抑えてた手を話しながら言う。
「何って?僕は、コイツの身体を借りただけだよ。」
「借りた?・・・・アルの身体をどうする気だ?」
「どうするって?神聖な儀式に必要だったから借りただけさ。もう用は済んだからかえすね。そんなに怒らないでよ。クスクス 」
アルバートがガクリと倒れこむ。
「アル!」
ジャックはアルバートに駆け寄る。
すると、黒い集団の中に少年?が現れ、笑いながら言う。
「大げさだなぁ、やっぱ刻印を印せるだけあってそんなに大切なのかい?その友に傷つけられたのにね。クスクス 」
「お前等は何をしにきた?」
ジャックは少年?の言う事も聞かず、一番気になっていた事を聞く。
「僕等はね、新世界を創る為にこの世界を壊しに来たんだ。君はね、災いの刻印をその身に受けたんだよ。時が満ちた時その羽根は君の身体を覆いつくし、世界を壊してくれるんだよ。他にも色々と準備がいるんだけど、向こうは、大丈夫かな?そのうち、君の妹を連れてやってくると思うけどね。クスクス 」
少年?の言った事は、本当だった。最後の言葉と同時に、リリーをつれた黒いマントの者が現れたのだ。
「リリー!貴様ッ何をする気だ!」
ジャックはアルの持っていた短剣を奪い、黒いマント集団に切りかかる。
「おっと、危ないなぁ!君の妹はね、準備に必要なんだって。君も用済みってわけじゃないけど、彼女は、僕等の仲間になってもらわなきゃね。クスクス じゃ、またね災いの少年君。」
ジャックの短剣をスルリとかわし、黒いマント集団はリリーをつれて、消えてしまった。
「おい!待て・・・・・・・・・・・・クソッ・・・・・・・・・リリーーーーーー」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「この後、アルバートが正気を取り戻してね、私を襲った侘びと兼ねて、色々と手伝ってくれたんだよ。あの黒いマントの集団が黒騎士と知り、私はアルバートと協力して災いを封印するために『オズ・ブラント』家をつくった。しかし、封印なんてものは、いつか解けてしまう。私はそうなった日の為に『オズ・ブラント』の魂を転々としてきた。そして、封印が解け、黒騎士は再び現れた。レイト、汝には、苦労をかけるが、私と共に災いの消滅に協力してはくれないだろうか?」
ジャックの長い昔話が終わり、レイトは少し考え込む。
「あのさ、消滅させるってことは、世界も救われて、俺も助かるってことだよね?」
ジャックはうなずく。
「なら、断る必要はないね。俺なんかでいいなら、力を貸すよ。」
先ほどまで頭を抱えていたギルドが顔を上げ、言う。
「俺も、協力させてもらう。俺の犯した罪は消えないが、レイト。お前の為に誠意をすくそ
う。」
「ギル。ありがとう!俺は気にしてないからな!ギルがそうしたいなら。よろしく頼むよ。」
レイトはギルドの肩を軽く叩く。
「礼を言う。今、話したのが100年前の私の過去だ。」
「ジャック、黒騎士とはいったい何者なんだ?」
ギルバートがジャックに問いかける。
「黒騎士・・・・・次はこの組織について話そう。」
ジャックの顔が深刻な表情へと変わるのだった―――――――
思ったより長くなってしまいました。
桜 美咲です。
グダグダですみません。
1話でジャックの話は終わらそうと思っていたのですが、3話くらいになってしまいそうです・・・・
不明な点が多いと思います。
ご意見などございましたら気軽に言って下さい!
アドバイス等いただけますと、助かります。
次回も桜のファンタジーを読んで下さることを心より願っております。