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僕と、沢山の妊婦さん。

アリスと結婚して、王国の舵取りと言う政務が僕にも圧し掛かってきた。

今までも、助言と言う形で、アリスの手伝いはしていたよ。

でもね、アリスが相談して、僕が答えると言う形だったんだ。

アリスが語らない事は、僕には判らなかった。

いや、判っちゃいけないんだけどね。

しかし、そんな部外者が、結婚を機に当事者となった。

でも、外交とかをイキナリ任せられる訳ないじゃん。

大体、王家や貴族の縁戚、係累なんて、殆どセバスチャン頼りだったしね。

そんな訳で、僕の短い公爵として治世で、割と定評のある内政、はい、NAISEIを任されました。


NAISEIの前に、色々、チート発明始めました。

主に、それをやらないと僕が大変と言う理由で。

正しく、必要が先に来て、発明が後です。


先ず、紙!!

今までも紙はありました。

麻とか亜麻とかで作った高級紙ね。

でも、アリスとの結婚契約書みたいな重要書類じゃなきゃ、大抵は木版か、木片、羊皮紙で賄っていた。

でもね、そんなもので持ってこられたら、報告書で僕が埋もれます。

溺れて死にます。

というか、重要書類には鎖が付いてるとか、錠前があるとか、、、

怖いよ!!

そう言う訳で、ドラ〇も~~んじゃなくて、困った時のチート戦車兵さん!!

に、藁半紙を作ってもらいました。

僕は見た事無いけど、大昔、日本でも作っていたらしい。

ただ、日本は、稲藁だけど、ここでは麦藁。

日本では、米の糊だけど、ここでは、麦の糊。

和紙の劣化版だけど、薄くて軽くて書類仕事には充分です。


もちろん、紙をもっと安くすべく、木片からの紙も作り始めています。

元々、パルプからの紙は西洋が元祖らしくて、それなりに良い出来です。


で、次は、書式フォーマットね。

担当者が、それぞれ、好きなように記録するのは禁止です。

普通、チートって言うと、簿記、それも複式簿記って思うじゃん。。。

無理だよ、、、四則演算どころか、足し算、引き算が怪しいんだもん。

両手で、数え始める人に、ソロバンって使えると思う?

九九って理解できると思う?

僕の頭の中で、無駄無駄無駄~無理無理無理~って奇妙な冒険風に、無常感が木霊してるよ。

これからは、せめて決められた書類に、決められた方法で記入してもらうよ。

じゃなきゃ、流し読みなんてしたくても出来ない。


発明じゃないけど、早急に、学校を作らなきゃだめだよね。

寺小屋じゃないよ。

大学。

そう大学。

勉強を教えるんじゃなくて、国語を作らなきゃいけない。

今まで、文化的に、蛮族から毛が生えた程度のレベルだったので、国語が存在しないんだよ。

僕は、異世界人の特典と言う事で、誰とでも言葉は通じるけど、ここの人達は、商人や、農民、貴族や神官、町や村、王都や地方、辺境で、微妙に言葉が違うんだ。

英語と、フランス語、大阪弁と沖縄弁くらいの違いがあるかな?

それもこれも、正しい言葉、つまり国語が存在しないからだよ。

基準となる言葉を早急に作り、普及しなきゃいけない。

普及には寺小屋なんかが必要だけど、先ずは、その前提、国語を研究させないと!!

じゃないと、いつまで経っても、僕が現地語を理解できません。

人によって言葉が違うんじゃ、ビギナーの僕に、読み書きなんて出来る筈がない。


必要は発明の母である。

NAISEI前夜、沢山のお母さんが産気づいています。

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