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ネフィリムヒストリー  作者: 富谷鹿遊
第一章 出会い、旅立ち、そして歴史は動きだす
1/8

とりあえず時間をかければなんとでもなるものだ

こんちは、富谷鹿遊です。

自分の妄想垂れ流しな文なのでわかりづらいところがあるかもしれません。

そのあたりは、なんだかこう、こんな感じなんだろうなってフィーリングでお願いします。

もちろんポジティブなフィーリングでお願いしますよ?

後ろ向きな気持ちは目と気持ちを曇らせてしまいますので。

どうか楽しんで頂けたらなと思います。

数日前、魔王が死んだ。

死因は勇者との一騎討ちにより敗北したことだ。

魔王は、万を越える軍勢を従え、世界征服を目論み、森を焼き、町を壊し、人々に恐怖を与えていた。

ああ、なんとロマンのあることだろう。

世界征服などと、まともな感性であれば普通は実行しようなど思わない、そして万を越える軍勢を従えるなどカリスマの塊といってもいい。

全ては己の夢の為、努力したのだろう。

惜しくも勇者に敗れたが、我輩がその誇り高き情熱を受け継ごうではないか。

そして、未来永劫、人々の歴史に我輩の名を刻みつけてくれる。



ーーーとある廃城

あたり一面に瓦礫の山ができている。

ほんの数日前まで城を形成していたであろうそれは、今やこの場所の埃っぽい空気を作り出す要因の1つに過ぎない。

上を見上げれば、本来なら天井を支えているはずの骨組みがあらわになっており、その先には雲ひとつない空が見え、時々カラカラと瓦礫が崩れる音が聞こえてくるばかりである。

そんな、爽やかだがどこか寂しい空気を一瞬で吹き飛ばす声が響いた。

「なんなのだこれはー!!」

瓦礫の山がカラカラと崩れた。

「坊っちゃん急に大声ださいないでほしいでやんすよ。あっしの心臓に悪いでやんす」

「うるさいぞゴリラ!お前みたいな筋肉膨張マシーンの心臓がそんなに弱いものか!」

数日前までは城のエントランスであったであろう場所に人影が二つ。

坊っちゃんと呼ばれる20台前半くらいの赤いワイシャツにコートを羽織った若い男と、身長が2メートルはありそうな、頭にワカメを乗せたような髪型に、腹筋が見えてしまうほどサイズの合っていないメイド服を着こんだ、ゴリラと呼ばれるメイド。

この二人が来たことにより、つい先程までの寂しげな空気はすっかりなくなった。

かわりに、あたりには男の怒気が言葉となって大気を震わせていた。

「そんなことよりせっかく魔王が死んだと聞いてやつの力の秘密を暴きにきたというのに…」

「埃と砂と瓦礫しかないではないか!?」

「勇者との戦いの激しさがうかがえるでやんすねー」

「そんなものはどうでもいい!我輩が知りたいのは、魔王の!力の!秘密なのだ!!」

瓦礫がガラガラと崩れる。

「ローランド坊っちゃんはもう少し落ち着いて物事を考えた方がいいでやんすよいっつもフラフラと放浪して。だから、ザ・フールなんてあだ名がつくんでやんすよ」

「よいではないか、ザ・フール。純粋に夢を追いかける者にはぴったりな名だ」

(みんなは、バカな奴って意味でいってるでやんすけどね)

「聞こえているぞ…」

ローランドの肩がこれから炎を吐き出す前のドラゴンのように震えている。

「あ、いや、バカというかロマン溢れるうつけものといかでやんすね!?」

「フォローになっとらんわ大馬鹿者がーーー!!!」

軽い衝撃波を生み出すような言葉の爆発がおきた。

崩れかけていた瓦礫が一斉に崩れだし、ローランドの頭上に直径2メートルはありそうな岩が落ちてくる。

「坊っちゃん!!」

瞬間、ゴリラが地面を蹴り、瞬く間にローランドのそばに身を寄せ、拳を空に突き上げた。

まるで、初めから割れる予定だったかのように岩は二分された。

「もー、坊っちゃんが大声出すからでやんすよー?」

「主人に尽くすのは、メイドの役目だろう?」

ローランドが落ち着いた声で言い放った。

「あっしの主人は坊っちゃんのお父さ…」

「そんなことより、あれを見ろ」

ゴリラの言葉を遮り、ローランドが崩れた瓦礫の先を指差した。

そこはかつて、魔王が座っていたと思われる玉座がひとつ、砂埃にまみれながら鎮座していた。

「おお!魔王の玉座でやんす!」

「ああ、そうだ、玉座だな。とこでゴリラよ、お前がもし、他人にはみられたくない大事な物を持っていたらどこへ隠す?」

「ええ?なんでやんすか急に?」

「いいから答えんか!」

「うーん、大事なものなら常に近くに置いておきたいでやんすね…。しかも人に見せたくないなら、肌身離さず持っているか、ベッドとか自分以外には使われない所に隠すでやんす」

「そうだな、そしてその考えは比較的一般的であり、魔王にも通用すると睨んだ!」

「それはつまり、あの玉座になにかがあるってことでやんすか?」

「そのとぉーり!!早速調べるぞ!!」

ローランドが玉座に向かって駆け出す。

「走ると危ないでやんすよー」

(解説してないで早く調べればいいでやんすのに。)

「なんだってー?はやくこいよー!」

「はいはーい」

二人は玉座を調べ出した。

しかし、押しても引いても回しても、水をかけても火で炙っても持上げてみてもなにも起こらなかった。

そうして調べること、約2時間。

あたりはすっかり暗くなり、星が空に瞬き始めていた。

「なんっにもないではないかーーーー!!!」

ローランドが言葉のバズーカを周囲に打ち出す。 

言葉の砲弾をまともに受けても動じないゴリラが言った。

「時間の無駄でやんしたねー」

「そんなバカな…。何故だ…」

意気消沈したローランドが、玉座に座る。

「ああ、何故。何故こうもうまくいかないのだろうな」

「坊っちゃん…」

「このさい魔王でなくともいい、悪魔でもエルフでも天使でも…。なんでもいいから、我輩の夢を叶えて欲しいものだ…」

ローランドが言い終わると同時に、玉座から小さな機械音がした、すると肘掛けから小さな針のようなものが飛び出し、ローランドの手首に突き刺さった。

「痛っ!」

「坊っちゃん?」

「なんだ?玉座が…?」

ローランドの血をすった玉座が紅く輝きだし、その光は空に魔方陣を描き出す。

「これは!まさか!いや、そのまさかだ!」

「ななな、なんなんでやんすか坊っちゃん!?」

「悪魔召喚だ!そうか、先代の魔王は悪魔から力を授けられていたのか!まさに、血の契約によって!!」

魔方陣は時間と共に複雑な幾何学模様を作り出していく。

徐々に紅い光は白い光へと変わっていた。

「これで、我輩も、魔王に!!!」

次の瞬間、ローランド達は激しい光に包まれた。





こんちは、富谷鹿遊です。

今回は物語の導入ですね。

ワクワクしますね。

しませんか?

まあそれはおいといて、実はこの間、なんだか朝から妙にテンションが高く、勢いよくベットから起きたときにテーブルに足をぶつけました。

生まれて初めて本気でぶつけました。

テーブルの足にぶつけたのではなく、物をおくところにきれいに垂直に右足の薬指をぶつけました。

今までの人生のなかで、なんどかぶつけることはありました。しかし、勢いと絶妙な力の抜き加減、そして膝を支点にしたスイングにより、かつてない衝撃が薬指にかかりました。

そのとき何故か妙にテンションが高かった私は、「うおおおおぁぁぁ、ベリーシット!!ベリーシット!!!くっそがぁぁ、なんだこれ、なにこれ、やめてくれよマジでもーぅ!!」的なことを叫び、床を転げ回っていました。

そして、その時ふと気がついたのです。

今日、目覚ましなってなくね?

ええ、そうです。

遅刻ギリギリです。

薬指から血を垂れ流し、目には涙を浮かべたサラリーマンの一日はそうして始まったのでした。

という感じでね、今後ともよろしくお願いいたします。



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