あとがき
最後までお付き合いありがとうございました。
最初思い浮かんだのは、もっとファンタジックな魔法のある世界で、夏の青い空の下、学校の二階窓から網を大きく振りかぶって飛び降りる元気娘でした。
それが話を練って設定を練っていくうちに、嵐山くんが登場し、主人公の座を奪い(笑)、アレよと言う間に現在の形になりました。
物語は嵐山くんがぐいぐいと引っ張ってゆき、生き生きと校内を闊歩していきます。さらにその嵐山くんに引き寄せられるように様々なキャラクターが登場してきました。それにともなってエピソードも世界も広がっていき、実にユニークな感じになってきました。
さて「アレ」のモデル。最初の一つ目のニョロニョロもどき。アレはトレハロースCMの親父がモデル。んで、フライング・フィッシュはその昔、大和ハウスのCMに出てきた飛行船っぽいというかミサイルみたいな形の鯨とか表現されていたやつ。
正直アレの姿ってのは悩みのタネだったんだけど、アレの登場が終わってからの日曜日。姫につきあってプリキュア見ていて思った。「あの方式でいいじゃん!」。ようするにそこら辺にある物をみーんなバケモノに変換しちゃうみたいな(笑)気づくのが遅かったです。
今回チャレンジしてみたことがいくつか。
まずは主人公の自己紹介をしないこと。
主人公に対する外から見える像は、それ以外のキャラクターの評価、言葉によって表現してみようかとチャレンジ。そのため主人公の名前は最初には出てこないという結果に。
二つ目。主人公の能力を中心としないこと。つまり「アレ」が見えず研究会の部員ではない、一般人目線であること(まあ別の意味で特別になったけど~)。本来であれば研究会の志野田さんが主人公となるべきを、研究会の特異性を際立たせるためにあえてずらした。ずらすことによって、最初からの変な説明文を減らし、自然な形でイケルかなーと。
三つ目。事件とは関係ない日常風景を多く取り込むこと。主人公のかっとんだ学校生活がいかに楽しいかを表現すること。なので、入れんでいいエピソードがかなりあります。過去に書いてきた小説は質実剛健というか、無駄を一切省いた、まるでプロットのような、あらすじのような文章で、潤いもへったくれもなかったんで、ちゃれーんじ。
四つ目。らぶ(笑) 少女向けライトノベルといったら、やはり、胸キュンラブっしょ! ってことで。しかし所詮わたくしの書くものなので、さっぱり恋愛の方は……。
五つ目。バトル無し。あくまでほのぼの系。つい戦うとか陰謀とかそっち系を考えてしまう傾向にあるんで、今回はそういうのは無しということで。どうしてもアクションは少々ありますが。
今後は番外編が一本あります。
ネタ自体は2、3あるんですが形になるかどうか。
その辺はファジーに。かければラッキー程度です。
それではみなさま、ありがとうございました。