表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: シャンデリアA
3/4

三人目

少女は道を歩き続ける。休むことなく歩き続ける。

偶に自分はなんのために歩いているのかわからなくなる。だが、少女は歩き続ける。


少女はしばらく道を歩くと、青年を見つけた。

「こんにちは」と少女が言うと、

「こんにちは」と青年が返した。

「早速だけど」青年が話しかける。

「キミは自分がどんな人間か、って思うことってないかな?」青年は少女と一緒に歩き出した。

「……?」少女が首をかしげると、

「例えばおかしいな、って思うことない?『自分ってなんで女の子なんだろう』とか、『なんでこんな道があるんだろう』とか」

「たまにあるよ」

「不思議とは思わないかい?」

「えっ…?」もう一度少女は首をかしげた。

「だって自分では理解できない、説明できないことが自分に起こってるんだよ。実行しているんだよ」

「お兄さんのお話、難しいよ。わからない」

「僕にもわからないんだ」

「どういうこと?」

「さっきも言ったじゃないか。自分でわからないことを体験しているんだ。だからわからない、理解できない。

中でも一番わからないのは僕自身だよ。」

「自分のこと、わかるんじゃないの?」

そう少女に問われると、青年はゆっくり話し始める。

「わかるよ、どんな人間か、何をしてるのか」

「じゃあ…」だが、少女の言葉を遮り、青年は続けて言った。

「でも僕の存在理由が分からないんだ。なんでここにいるの?なんで僕は僕じゃないとダメなの?

なんで僕は僕っていうの?なんで僕は僕がわかるの?僕って誰なの?」

「あなたはあなただよ」少女が力強く青年に話しかけた。

「あなたはあなた、悩む必要はないの」

「………」青年は顔を伏せ、少女に向かって言い放った。

「キミとは分かり合えないかもしれない。その答えでは納得できない」

そう言われて少女は少し悲しくなった。

「ただ…」青年は歩いていた足を止める。

「…?」少女も足を止めた。

「僕が納得したくないのかもしれない。理解するのを怖がってるのかもしれない」

「そんなことないよ」とっさに少女は言った。

「ありがとう。でも、もう一回一人で考えてみるよ」

「そう…バイバイ」少女は再び歩き始めた。

「バイバイ。道中気を付けて」

「ありがとう。お兄さんも答えが見つかるといいね」


少女は歩き続ける。

偶になんで一人で歩き続けているのか疑問を持つ。

だが、少女は歩き続ける。疑問の答えを見つけるために少女は歩き続ける。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ