影との対峙
白い部屋の扉が、重々しく開く。
監視班のリーダー――冷たい瞳の男が立ち、規則を背負うように言った。
「……レイ、君の異常は許されない」
ルミナは、レイの前に立ち、静かに視線を合わせる。
「……私たちは、離れません」
カイルも隣に立ち、背筋を伸ばす。
「……規則よりも、この子を守る」
リーダーの瞳は冷たい。
しかし、内部の心の奥で、
レイの光が揺れる影を感じ、迷いが生まれる。
規則は絶対のはずなのに――
光の力は、それを曖昧に揺らしていた。
レイは小さく手を伸ばす。
「……私は、怖くないです」
その声は震えていない。
むしろ、覚悟と希望に満ちていた。
リーダーは息を吐き、腕を組む。
「……面倒な存在だな」
しかし、心の奥底で、
光の存在が、自分を否定していることに気づく。
ルミナは静かに微笑む。
胸の奥で痛みが走るが、希望の光は揺らがない。
「面倒だなんて思ってもいい……でも、守るから」
カイルも小さく頷く。
「……この子が、自分で選んだ光なら、俺たちも信じる」
部屋の中、三人の心の結束は、規則の力を圧倒する。
光はさらに強くなり、壁や端末を通しても伝わる共鳴となる。
監視班のリーダーは、しばらく沈黙した後、ゆっくりと後退する。
「……逃がす。しかし、次はない」
その言葉は、脅迫でもあり、警告でもあった。
しかし、三人は笑顔を失わない。
小さくても、確かな勝利だった。
白い部屋に戻ると、レイは微笑む。
「……守ってくれて、ありがとうございます」
ルミナは、胸の奥の痛みを押さえつつ答える。
「……これからも守る」
カイルも頷く。
三人の絆は、施設の規則さえ超える力を持つ。
そして、静かに、しかし確実に、世界の亀裂は広がり続けていた。




