表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

第1話 アルティメットうなぎを食べに行こう! その①

とある金曜日。

どこにでもある居酒屋にて、一緒に飲んでいた友人Aが言った。


「“アルティメットうなぎ”が食べられるかもしれない」


その一言の前に脈絡はなかった。

会話が一旦途絶え、焼き鳥を黙々と食べていた一分という短い時間の後に、Aはそう言ったのである。


「―――何が・・・食べれるって?」


当然、聞き返す。

そうであろう?


“アルティメットうなぎ”


なんていうふざけた名前の『うなぎ』が存在するはずがない。

聞き間違え、もしくは彼がボケた発言をしただけだろう・・・と、そう思うのが普通だ。

だから聞き返した。

ところが、だ。


「明日、“アルティメットうなぎ”が食べられるかもしれない」


まるでリプレイ映像を見たかのように同じ表情、同じ口調、同じ言葉を流されてしまった。

唯一先ほど違ったと言えば“アルティメットうなぎ”の単語の前に『明日』という単語が追加されたことだろう。

そしてリプレイ後の映像が流され始めた。


柳川やなぎがわというまちを知ってるか?」


「そ・こ・で・だ」


「そのまちで、そこで働く、その道の名人たる『うなぎ捕り』が“アルティメットうなぎ”を捕まえたらしい」


「とある伝手つてでそれを聞いた」


「そしてそれを今、友人たる友達たる君に話した」


「・・・ここまではOK?」


ハッキリと言おう。


『意味不明』


である。

何一つ要領を得ないとっちらかった単語の羅列。


柳川、うなぎ捕り、伝手、友人、OK?


居酒屋と言う場所で酒を飲んでいなければ、もっと上手く話してくれたのではないかと惜しまれる意味不明さである。

とは言え、ここであーだこーだとツッコムのは野暮だと脳が判断したのか、私の答えは・・・


「―――OK」


「よろしい!では次行ってみよー!!!」


返答一閃。


機嫌を良くしたAは話を続けるのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ