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遥かなる旅路で  作者: 星野すばる
サーカス団編
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12 再会


一方マリッサは最終日を迎えていた。この日は仕事はせず朝食をとったあと、出発する予定となっていた。


すでに迎えに来ているラウルとマリッサ、ソフィアの三人で朝食をとっている。


「次はどこの国にいく予定なの?」


ソフィアが二人に対して聞く。


「まだ決まってないです。今日合流してから決める予定です」


決めると言うよりは決まる可能性があるが正しいのだが、ソフィアには詳しい話はしていない。


「そうなの。たまには戻ってきてね。

もちろんラウルもね」


「ありがとうございます」


朝食もとりおわり、団員たちとの挨拶も済ませ、家を出る。ソフィアもバス停まで見送りに来てくれた。


「あの子のことを頼むよ。

しっかりしてるけど、寂しがりやなんだ。

あまり甘える機会がなかったから」


小さな声で話したあとマリッサの方に目を向けるソフィア。


「はい、もちろんです。

ありがとうございました」


ラウルとソフィアはマリッサに聞こえないように話す。マリッサはすでにバスに乗り込んでいた。

ラウルもすぐにバスに乗り、バスは出発した。



「おばあさまとなにか話してた?」


車内に横並びになって座っている二人。車内には二人しか乗車していない。


「マリッサのことよろしくねって」


「それだけ?」


「秘密」


少し拗ねたような表情をマリッサがするが、追及はしなかった。


「三人に会うのも久しぶりだね」


話を逸らすようにラウルが言った。


「うん」


「リッシェに帰ったんだっけ」


「アメリアはね。ザイアスとノアは実家に帰るっていってたよ」


「俺もいつか帰らなきゃなあ」


「二ヶ月間どうしていたの?」


「今までサーカスで廻るときに使ってた会場の人に解散の挨拶をしたり、別のところへ就職する団員の引っ越しを手伝ったり、団員たちの引っ越しとか色々な手続きをしてたよ」


「忙しかったんだね」


昼前にザイアスたちと待ち合わせている街であるトレランスに到着した。とりあえず、二ヶ月前に泊まっていた宿へと向かう。受付で名乗ると、ザイアスの部屋を教えてくれた。


部屋へ向かいノックをするが、誰も出てくる様子はなかった。


「お昼時だしご飯でも食べてるのかも」


「そういえば、みんなお昼に行動してるの?」


「基本的にはそうだよ。

前にいた国は夜に仕事があったから、昼夜逆転してたけど」


とりあえずその場を離れた。マリッサとラウルも昼食を取りに行き、そのあとまた訪れることにした。

ラウルのおすすめの喫茶店で食事をとり、店を出た。


「あ、アメリアにプレゼントを買いたいから、見に行ってもいい?」


ラウルが頭をかしげるとマリッサは続けた。


「アメリア、二日前に誕生日だったの」


「俺もなにか買おうかな」


二人はとりあえず、デパートへ向かった。


「アメリアは何が好きなの」


「んー、可愛いものが好きだよ」


「アクセサリーとか?」


「ザイアスかノアが贈ってるからなあ、毎年。

あの二人の財力には勝てない」


「難しいねえ」


と笑いながら、雑貨店などを回る。

最終的にマリッサは膝掛けを、ラウルはハンドクリームにした。


そして宿に戻り先ほどの部屋へと向かい、再度ノックをする。するとザイアスが返事をして、扉を開けてくれた。


「久しぶり、元気だった?」


「ああ、二人も元気そうでよかった」


部屋にはアメリアとノアはいなかった。


「二人は?」


「さっき起きたからご飯を食べに行ってる」


しばらく三人で待っていると、二人が戻ってきた。


「マリッサ!久しぶり、元気だった?」


「うん、アメリアも元気そうだね」


女性陣が再会を喜んでいる間、ザイアスは宿の受け付けに向かい、マリッサとラウルの分の部屋を取りに行った。


「そういえば、次の行き先は決まってるの?」


ラウルがノアに聞く。


「まだだよー、そもそも次行けるかもわかんないしー。ザイアスにしかわからないからね」


ザイアスがいつのまにか戻ってきていた。


「二人部屋空いてるそうだから、マリッサとアメリアはそこに泊まってくれ」


二人は荷物を移動するために、部屋へと向かった。

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