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遥かなる旅路で  作者: 星野すばる
サーカス団編
32/91

2 乗り継ぎ


次の日になり、ノアとマリッサは観光案内所に向かい、マリッサが心当たりのあるサーカス団について尋ねることにした。


駅の近くにある観光案内所に着き尋ねると、現在は休演期間であり、一週間後に今いる首都より南の街で公演を再開する予定だと教えてもらった。


二人は案内してくれた人にお礼を伝え、案内所を出る。


「トレランス、だっけー?

ここからだとどのくらいで着くの?」


「9時間くらいかな。バスで行くしかないから時間がかかるよ。

直通はないから途中で乗り継ぐしかないけど、一日で行くのはバスに乗り慣れていないときついかもしれないね」


宿に戻りながら二人は話す。国から国の移動は鉄道が行き交うことが多いが、国内の移動はバスが多い。


ほどなくして、二人は宿に到着した。


一方、アメリアとザイアスは買い出しに行っていた。ラルジュが特別寒いわけではないが、季節的に寒くなってきたため防寒具を購入した。


「あれ、俺たちの方が早かったみたいだねー」


まだ戻っておらず、部屋にはまだ誰もいなかったが、すぐにザイアスとアメリアが戻ってきた。


「ひどい目に遭った」


疲れをにじみ出しながら、ザイアスが呟く。

荷物をおいて着崩れている衣服を整えていた。


「どうしたのー?」


「有名人に間違えられて、追いかけられたの」


アメリアも少し疲れた様子で答える。


「アメリアが追い付かれそうだったから、抱えて走ったら、追っかけが増えて撒くのが大変だった」


「このあたりはミュージカルや劇が盛んで、演者さんが街を歩いていることも多いから間違えられたのかも」


マリッサが苦笑しながらアメリアの崩れた髪を整えながら教えてくれた。



「サーカス団の方はどうだった」


ザイアスは服を整えるのを終え、買ってきた防寒具を取り出しながら聞く。


「トレランスっていうここからバスを乗り継いで9時間くらいのところで、一週間後から公演するって。今は休演期間。

途中で乗り換えるんだけどそこで泊まってもいいかも」


マリッサもアメリアの髪を整え終わり、ザイアスから防寒具を受け取りながら答えた。


「トレランスとバスを乗り継ぐところは泊まるところはありそうか」


「うん、ロワンっていう町なんだけど、南の方の街へ行くときの拠点になる場所だから宿もたくさんあるし、トレランスもそれなりにあるよ」


「なら、一度乗り継ぐところで泊まってからトレランスに向かうか」


次の日、駅の近くにロアン行きのバスの乗り場があるとのことなので、一行は向かい、やって来たバスへと乗る。バスは休憩を挟みながら進み、到着は夕暮れという車内アナウンスが流れた。


四人は各々、車窓を眺めたり、眠ったりしながら時間を過ごした。


だんだんと日が落ちてきた頃、到着の車内アナウンスが流れた。バスは停車し一行はバスから降りた。


「急いで宿を探すか、もう日が暮れる」


「私が泊まったことがある場所でよければ案内するよ」


マリッサが泊まったことがある宿に空室があるかを確認しに行き、空室があったので本日の宿は決まった。


慣れない長時間のバス乗車の疲労を考えて、明日は休み明後日に目的地・トレランスへと向かうことになった。

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