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遥かなる旅路で  作者: 星野すばる
学園都市編
30/91

20 仕事の最終日


学園祭は無事終了し次の日になった。この日と次の日は片付けとなっており、終われば生徒たちは長期休暇に入る。


学園に行く前にマリッサとアメリアは、ザイアスとノアに呼ばれていたため、部屋に向かっていた。


部屋につくと、ザイアスとノアはまだ疲れている様子だった。


「疲れているところ呼び出してごめんな」


ザイアスが二人に声をかける。首にかけていたネックレスを取り出し、二人に見せた。


「ペンダントがひとつ埋まった

そして次の行き先はラルジュ国だが場所がいまいちわからない」


歯切れの悪い言い方をするザイアスにマリッサが聞く。


「ラルジュは私の故郷だけど、場所がわからないってどういうこと」


「小さいサーカス団だ」


マリッサは少し考えている様子だったが、言葉を返した。


「間違ってるかもしれないけど心当たりはあるよ。国中を廻ってるからどこにいるかは実際いってみないとわからないけど」


「心当たりがあるようでよかった。俺たちは面談で今後のことを話すことになっていて、それが明日だから、出発は一日空けて明々後日でもいいか?」


ザイアスの提案に断る者もいないので、出発は明々後日に決まった。



学園に向かい、各々はクラスの片付けを手伝ったり受付やステージの片付けをしていたりした。


「先生はいつまでいるの?」


アメリアのクラスは劇だったため、片付けに時間はほとんどかからないのでゆっくり片付けをしながら過ごしている。


「私は明日で最後だと思います、三ヶ月間のお話でしたので」


急な話に学生たちの手が止まった。


「卒業式までいないんですか」


彼女たちはあと三ヶ月ほどで卒業を迎える。そこまではアメリアは居るものだと思っていた。


「残念ながら」


「今日で片付けが終わりそうですけど明日は来ますか?」


「はい、学園長と話をするので」


「最後にたくさんお話ししたいから、ここにも来てくださいね」


本来は片付けが終われば、明日は事実上休みだが、生徒たちは集まって、優勝したときの副賞でお菓子とジュースを大量にもらっていたので、軽く打ち上げをする予定らしい。


アメリアは頷き、話が落ち着いたところで、片付けの完了報告のため、講師室に向かった。



次の日になり、三人は面談があり学園へと向かった。マリッサは休みのため、サリと最後に食事に行くと言っていた。


面談では継続の意思はないことを伝え、学園長も残念そうにしていたが、納得してくれた。


三人で各々の部屋の片付けを済ませ、各々のクラスに最後に挨拶をしにいくところでアルベールトに会った。


「今までありがとうございました」


アメリアがお礼を伝える。


「こちらこそ、ありがとうございました

またいつか会える日を楽しみにしてます」


四人で最後に少し話をしてから、ザイアスたちは各々のクラスへと向かった。


各々、生徒たちと最後に話をした。三人とも慕われていたようで、生徒たちも別れが惜しいようだった。


ザイアスとノアが先に合流し、アメリアを迎えにアメリアが担当していたクラスに向かった。


部屋に着くとまだ盛り上がっている様子だった。もうすぐ下校時間だが、話が終わる様子は見えない。


「少し待つか」


ノアも同意し、部屋の外で待つことにした。下校時間を知らせるチャイムが鳴った。


「そろそろ帰る時間だよー」


ノアが部屋へと入り、声をかけた。


「先生にお手紙を書きたいです、連絡先を教えていただけないですか」


ミリアがアメリアに聞くが、旅に出ているため住所不定に近いアメリアは少し困った表情を浮かべた。


「マニフィの家がいいんじゃないか。

俺の家の者に定期的に手入れをしてもらうよう声をかけている」


ザイアスが助け船を出した。後半は生徒たちに聞こえないように小声だった。

メモ用紙に連絡先を書き、ミリアに渡した。他の生徒も知りたがったので、ミリアに聞くようにしてもらった。



学生たちも帰宅をして、ザイアスたちも帰路に着いた。寮の片付けをして、朝方の生活に戻して、明後日の朝に出発することになっている。

マリッサにもアメリアから具体的な集合場所や時間を伝えて、次の目的地へと向かう準備をすすめていた。

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