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遥かなる旅路で  作者: 星野すばる
学園都市編
12/91

2 聞き込み調査


鉄道を降りて街にでると、雰囲気はマニフィに似ており、レンガ造りの建物が立ち並ぶ。異国ではあるが、世界的にレンガ造りの建造物が今の流行りであり、各国の主要な都市は大体似た雰囲気である。



「二人組に別れて聞き込みするか」


聞く内容は学園都市に入る方法。

今いる街が学園都市に近いが、バスで三十分ほどかかるため、学園都市までいって入り口で話を聞く組と街で話を聞く組に別れるのがいいと判断した。


ザイアスとノアは何があった時のために別行動をすることになり、適当な方法で決めた結果、ザイアスとマリッサ、ノアとアメリアで行動することになった。


一度受験時に学園都市へ訪れたことがあるマリッサとザイアスが学園都市に、ノアとアメリアが町で聞き込みをすることになった。


「じゃあ、夕暮れくらいになったらこの宿でねー」


泊まる予定の宿を決めてから、別々で行動することになった。



ザイアスとマリッサはバスで学園都市に向かった。バスは一時間に二本ほど出ている。学園都市に外部の人が向かうことは少ないため本数も少なく、バスに乗るとあまり混んでいなかった。


「マリッサは学園都市に入りたかったのか」


「そうだね。ここ、世界でも有名だから。でも、試験で落ちちゃった」


笑いながら話すマリッサ。マリッサいわく記念受験だったとのことで特に後悔はないらしい。

学生のみで都市を作っているという希少さや有名な講師陣でということで人気も高く、入試の難易度もとても高い。


「そうか」


ザイアスはどんな答えをすればよいのかわからず、短く返した。



バスが学園都市前に着いた。回りは高い柵に囲われているが全貌が見渡せないくらいに広かった。門に門番がいるため、マリッサが話を聞くことにした。


ほどなくするとマリッサが話を終え戻ってきた。

聞いたところによると、中に入るのは三ヶ月後の学園祭、もしくは来週から行われる入試に合格し半年以上後に入学するという二つの方法のみしかないらしい。


「うーん。三ヶ月後は長いし、入学は厳しいな」


ため息混じりにザイアスは呟く。

とりあえず宿に戻って相談をすることにした。



一方、ノアとアメリアは、ザイアスとマリッサと分かれたあと、宿の近くの通りをブラブラと歩いていた。


「どうしようかー、とりあえずご飯でも食べる?」


マイペースなノアとアメリアは、とりあえずご飯を食べることにした。歩いてると飲食ができそうなお店があり、二人はそこに入る。

夜はバーらしいこの店はカウンター席のみしか席がないため、二人は横並びでサンドウィッチを食べる。


「これ、美味しいねー」


二人は和やかに会話をしていた。しっかり者のザイアスとマリッサが知ったら、頭を抱えそうな光景である。



「ねーお兄さん。学園都市に入る方法って知らないですか?

一度行ってみたいんですよねー」


目的は忘れていなかったようで、ノアがカウンターでグラスを拭いていた店主に聞いたところ、少し悩んだ仕草をしながら答えてくれた。


「学園祭ですかね。三ヶ月後にあるんですけどその日なら一般公開されてます」


「そういえば、職員募集してたよ。でもそういう話じゃないか」


一つ空けた席でご飯を食べてた男性が教えてくれた。詳しく聞いてみると職業斡旋所で張り紙があったこととのこと。


「お二人ともありがとうございます」


二人はサンドウィッチを食べ終え、笑顔でアメリアはお礼を言い、お店を後にした。


二人は職業斡旋所に行ってみようということになった。職業斡旋所とは、言葉通り職業を斡旋してくれるところであり、色んな職業の求人がある。掲示板のようなものがいくつか並んでおり、そこに求人内容がかかれた紙がびっしりと張られている場所である。


五分ほど歩くと到着し、掲示板に先ほど聞いた張り紙があった。


「急遽職員三十名募集中だってー。みんなで合格できないかな」


と笑いながら言うノア。

受付に居る女性に話を聞いてみると、基本的に学園都市は、学生主体で運営されているが、講義中の昼間や学生たちが眠る夜間は特に、学生以外もサポートという形で働いていると教えてくれた。



「お二人もその求人に興味があるのですか?」


凛としていて綺麗な少し低めの男性の声が聞こえた。

二人が振り向くと長身の銀髪の男がいた。


「どなたですかー?」


ノアは瞬時にアメリアの前に移動し自分より後ろにいかせた。言葉遣いはいつも通りな上に笑顔だが、目は笑っていなかった。


「いや、ただの通りすがりなので名乗るほどではございません。その方が自分と似た色の髪の毛をしていたから、珍しくて」


アメリアを見ながら男は笑顔になった。まるで、懐かしいものを見るような表情で。


実際は、男はアメリアの髪よりよりグレーに近いため、近くで見るとあまり似ていないが、そもそもグレーや銀髪はこの世界ではあまり見ない髪色である。


「そうですか、そんなに似ていますかねー」


アメリアの代わりにノアが答えた。アメリアはノアの後ろで困ったような表情をしている。


「そんな怖い顔をしないで。

僕はあなた方にはなにもしませんよ。ではまたいつか」


含みがあるような言葉を言い残し、男は建物から出ていった。


「アメリア、大丈夫?」


「なにもされてないから大丈夫だよ」


「今の男、吸血鬼だからねー

多少警戒しとくに越したことはないかなって」


「いつもありがとう」


「アメリアに何かあったらザイアスに殺されちゃうからねー」


とふざけるノア。

それに対してアメリアは恥ずかしながら違うと言わんばかりにふるふると頭をふった。

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