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獣人の真実

「不安定な種族というのはどういうこと?」とアダムが聞いた。泣きながら。

「それは僕から説明しよう」

「いいのか? お前さんにとっても気持ちの良い話じゃないだろう?」とヴァンが言う。


「いや、いいんだ」レイは話し始めた。


「君たち獣人の獣化には二段階あるのを知ってるかい?」

 二人は首を横に振った。獣化ってのはさっきの狼になるやつかな?


「そうか。もしかしたら純血種はできないのかもな」とレイはよくわからないことを言っている。


「二段階目の獣化は、翼が生えて飛べるようになる」なにそれかっけぇ。

「もちろん誰でもできるわけではない。というよりこの姿になれる獣人はほとんど末期だ」


「末期? さっきから不安定だとか末期だとか私たちになにがあるというのですか?」アダムが聞いた。その顔は見てわかるレベルで青ざめている。


「獣人は肉体的な強さを手に入れた代わりに魂が非常に不安定で……これ言っていいのかな?」レイはちょっとためらう。

「どうせ俺たちの悪口だろ。構わないぞ」ヴァンが言う。獣人二人には許可取らないのね、そういえば。

「じゃあいうと、おそらく、作った人が魂のありように詳しくなかったから、魂的にめちゃくちゃなんだ。内なる獣に飲み込まれたり、自壊したり、体との接続がうまくいかなくなったり、おかしくなったり……。その辺行くとフェニカは素晴らしいよね」なぜか私の話になった。


 私は口をパクパクさせたが声が出なかった。


「リベルタス、本当に沈黙の呪いをかけたな」とミルドリス様。

「さあ何のことでしょう。フェニカさんの素晴らしさの話の前に、獣人さんの続きをしましょう」リベルタス様ごまかした。


「ああ、そうだね。どうやって獣人が作られたかというと……、僕たちの伝説では、淫魔と人間のハーフが神獣と交わった結果獣人が生まれた、という話だけど……」レイはヴァンをちらっと見た。

「それで合ってるぜ。もちろん交わると言っても、人工授精だけどな」みんなぽかーんとしている。人工授精できるのか。技術力超高いな。

「人工授精は他の種族は知らないんだったな。まあ、体内から子どもになる元を取り出して、体の外、実験室でくっつけて、体内に戻す作業だな。これの説明は長くなるからやめよう。とにかく、さっき言った造り方でできたのが獣人だ」


「それで、不安定というのは?」青ざめたアダムが先を促した。


「ああ、魂については俺は疎いんだよな。レイさん、だっけ? 頼む。すまないな」ヴァンさん投げた。


「いや、いいんだ。むしろ、君たちが、魂に詳しくないからこそ、獣人は生まれたんだ。神獣の魂は人間に入れるには強すぎる。それで獣人は不安定なんだね。ちなみに、獣人という種類は、6(つがい)から、ここまで広がったそうだよ。混ざっている神獣はそれぞれ、獅子王、聖霊の狼、妖狐、月の兎、猫又、旧鼠。6番から広がったから魂が似通っていて、別の獣人や人類との混血でないと極めて不安定。それなのに、適した組み合わせじゃないと獣人同士は混血できない。月の兎と旧鼠は他の獣人と混血できないけど、神獣としての格が低いから比較的安定している。獣王の家系であった獅子王と猫又、そして君たち、聖霊の狼と妖狐。この二つは積極的に混血しているが、それでも血が濃い」


「こんなものでいいかな?」とレイ。


「補っておくと、獅子王様の血族が今朝全滅しました」やはり衝撃の事実だった。

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