閑話
二人ともまた泣いていた。
「おいおい言い方ってのがあるだろう」とヴァン。「僕の方がまだマシだったかなぁ」とレイ。
ミネルヴァはみるみる目に涙をためて……。
「うっ、お姉ちゃん」泣きながら私の方に来た。とりあえず頭を撫でてやる。でも、ミネルヴァは言い過ぎだと思う。
みんなの目が白い。
「まあそういうわけで、だ。六種族ってのは、人間、エルフ、ドワーフ、ノーム、風の民、魔界七氏族。これで全てだ。獣人は含まれていない。なぜかといえば、獣人は後から造られた種族だからだ。
獣人を作ったのは他でもない、俺たち風の民の一人らしい。ただ、獣人を作り出すまでには、六種族の叡智が集結した。なぜそこまでして新しい種族を作ろうとしたかといえば、支配者に対抗するためだ。理由は知らない。千年戦争でも、相当に活躍したんだろう?」とヴァンが二人の英雄に尋ねる。「ええ、当時の獣神様は、ドラゴンライダー・ジルバに次いで武勲をたてました、その功績によって新五種族の一員として認められたのです。それに、終戦まで生き残ったのは、私たち二人と獣神様の三人だけです」
「なんでそんなに武勲をあげてこの仕打ちなんだよぉ」とアリシアが言った。
「この仕打ち? それは違います。先ほどのミネルヴァさんはあんな言い方でしたが、実際には、不安定な種族である獣人を人間の仲間として認めた、初代皇帝の英断は感謝されるいわれこそあれ、非難されるものではありません。元々の獣人の地位と信頼はそれほどまでに低かったのです」
リベルタス様もなかなか言い方がきつい。
ところで私真面目に声が出ないんだけど……。




