第5話「お食事」
投稿ペース遅くて申し訳ないです(´・ω・`)
自分自身の力で生き抜くと決心した俺は、スキルを奪い取るべく蜘蛛の死骸の元へ向かった
「これは酷いな…」
死骸の状態は最悪だった
岩に貫かれた胴体からはスクランブルエッグ状になった内蔵が飛び出し、それを狙ってハエや蟻が全身に群がっている。周囲には異臭が漂っており、その情景はさながらホラー映画のワンシーンである
一応鑑定をかけてみると
【種族名:レッサースパイダー Lv 4/10
個体名:無し
状態:死
HP 0/20 MP 9/9
魔法:無し
スキル:蜘蛛糸、毒牙】
スキルは「蜘蛛糸」と「毒牙」の2つ
即席の壁や橋を作ったり相手の動きを止められる糸はかなり有用だし、毒攻撃が出来るというアドバンテージもかなり大きい。これらが手に入れば今後の生活の役に立つこと間違い無しである
間違い無いのだが、俺はとても不安だった──────これ、食えるのか?
そう、俺はまだ蜘蛛糸と毒牙を取得していない。この2つを得るためには蜘蛛からスキルを奪う、つまりこの死骸を捕食しなければならない。この虫まみれの蜘蛛を…
いきなり難易度高すぎじゃない?せめてこう、手から吸い取るとかなら良かったのに…
「ええい!こうなったらもう腹をくくってやる!夢見輝夫、いざ参らん!!!」
そう言って俺は、蜘蛛の死骸にかぶりついた
結果、蜘蛛は案外美味かった。
味はコーヒーをご飯にかけた様な感じで、食感はドロドロ、ベチョベチョとしている。普通の人間なら吐き出しても良いレベルなのに、俺はそれをしっかり完食できた。それどころか”美味しい”とまで感じてしまった。決して俺の味覚がおかしい訳では無いはずなので、恐らくこの体のお陰なんだろう…良かった……
とにかく、これでスキルの入手は完了した。
ステータスを開くと
【種族名:タイニーインセクト Lv 3/5
個体名:無し
状態:無し
HP 10/10 MP 8/8
魔法:無し
スキル:チュートリアル、鑑定、スキル奪取、痛覚軽減、蜘蛛糸、毒牙】
しっかり蜘蛛糸と毒牙が追加されていた
「早速スキルを使って…」
と言いかけた所で、急に足元がおぼつかなくなる。今日1日、色々なことがあり過ぎて肉体的、精神的にも疲労しきっていた俺は睡魔に襲われ、外敵から見つからない様、とっさに岩の隙間に入り込んで深い眠りについた
今回若干詰めて書いてみたんですが、どうでしょうか?今後も適宜調節していきますが、ご意見等あればお寄せ下さい。