第15話 運命の道3
「っで、内容は青川君から聞いている。それどころか他の党にも気づかれているからな」
「でしょうね」
「二人とも、これを覚えているか」
中泉元総理は、コップみたいなものを取り出した
「「これって」」
「ああ、日藤食品が日本統一記念に販売した。カップ肉うどん」
「林総理が愛していたうどんと北日本最後の総理伊達首相が自殺の前に食べた晩餐焼き肉、それを統一記念として出したら、大売れした話だったな」
「林総理と伊達首相にあやかっているという批判もありましたよね」
「ああ、日藤食品は、一度は販売を見合わせて、統一五周年記念として復活したんでしたね」
「ああ、その頃は、元蝦夷人民共和国道北管区長が満州国を建国したり、第四次極東戦争が起きたりした時期だったな」
「戦争時や災害時の保存食料としても活躍したからな」
「そうでしたね」
「そう言えば、中泉元総理、カップめんの話をするためだけで此処に」
「いや、党の重職にいる立場として、伊部君と青川君に牽制をしておこうと思ってな」
「つまり、退陣勧告ですか」
「その直前にいると言うべき状態だ。党の方針を一本化しないと政局が乱れ、党の分裂、最悪与党崩壊になる。それを阻止したいだけだ」
「中泉幹事長」
「何だね」
「幹事長の考えは」
「明日の党内緊急会議で発言する」
「幹事長」
中泉元総理、現幹事長は部屋を去った
地下駐車場
「出せ」
「はい」
「・・・・・・・前田、20年近く前の日本統一戦争の時、お前は、まだ金沢にいたな」
「ええ、大学受験のまっただ中でした」
「私もあのころは、若かった」
「中泉総理、もし蝦夷人民共和国最後の総理、伊達首相が自殺をしなかったら、どうなっていたんでしょうか」
「解らないな。林先生が生きていたとしても、私にはそのもしもが想像できない」
「そうですか」
「前田、君の家は戦国大名織田信長に仕えた、前田利家の末裔だったな」
「ええ、それを言うなら、蝦夷人民共和国最後の首相も元は伊達気の末裔ですし、竹上造船の社長と造船責任者は、上杉家と佐竹家の末裔たちですよ」
「ああ、此からは、私の独り言だ」
「はい」
「私としては、今回の青川君と伊部君、どちらに賛同するか、決めていないんだ」
「・・・・・・・」
「私は、本当のことを言うと、話し合いを続けるべきだったんだと思うんだ、だけど、それを思う人は少なかった」
中泉は、いろいろと喋っているうちに、邸宅についた
「中泉元総理、明日の午前6時に迎えにきます」
「あああ、分かった」
続く




