第8話 極東戦線崩壊
5月17日
モスクワ
大統領官邸の執務室に大統領補佐官のフレンフが入室した
「大統領、極東戦線の報告ですが」
「押し返したか、押し返せてないかで答えろ」
大統領は、厳しい口調で言った
フレンフは冷静にしかし悲しげに
「押し返せていません、それどころか」
「極東一帯をEATOに奪われたか」
「はい、今はカンスクまで兵を引いて、東経100度防衛に徹しています」
フレンフはロシア極東軍の建て直し状況を伝えた
大統領は、別の件を訊いた
「核兵器は、今も使えないのか」
「ミサイル型はいずれも」
「つまり、爆撃機搭載型は逝けるんだな」
大統領は、危険な発言をして、フレンフは驚き焦りつつも大統領に危険だと伝えた
「大統領、それはだめです。撃墜されたら」
「先に仕掛けたのは日本だぞ」
「確かに、宣戦布告は向こうが先でしたよ、でもシリアで核使うように東欧連邦に命令させたの我々なんですよ」
フレンフは、大統領に非があるような発言をしてしまった
「・・・・・・、君には失望したよ、フレンフ」
「すみません」
「失望させた責任は重いよ」
この後フレンフは大統領に銃で撃たれ、死亡した
表向きには、大統領暗殺をもくろんで大統領ともみ合いになって銃が暴発したという形
で幕を閉じた
フレンフには姉と弟がいたが、弟は18日にバイカル湖付近でEATO陣営に捕まり捕虜にされており、姉は危険を冒してフィンランドに脱出しイギリス経由でアメリカに亡命した
戦線は、欧州では海峡を挟んだにらみ合いが続き
アジアでは、少しずつ着実にEATOが進軍を進めていた
某所
「本当に、こっちのままでいいのか、このままこっちにいていいのか」
「首相、此処は東欧連邦のためにも正義を掲げることも」
「だが、西隣のあの国はともかく、あの二国を相手に勝てるのか」
「米英と裏で接触して、領空飛行を認めさせればあの国も不意を打たれます」
「だが、下手をして、裏切り者と言われて、軍隊が来たらともかく、核が来たらどうする」
「イギリスが核を持ってます。やろうとしたら、イギリスが核を撃ちます」
「うむむむむ」
某国の首相は、悩み続けていた
その西隣の国
「きな臭くなってきたな、ロシアも」
「確か、EATOに惨敗状態らしいな」
「最後の切り札の核ミサイルも何者かに破壊工作されたらしいからな」
「日本の工作員という噂もあるらしいよ」
「昔分断国家になったあの国が、有り得ないって」
「その分断国家の人間が、日本の隣国の分断国家を見事に統一させたじゃん、その隣の国も」
「確かにそうだけどさ」
続く
次回 あの国が、欧州連合を裏切ります




