第7話 崩壊する経済
東京市場
「円高が進みすぎて、止まらない」
「今、1ドル90円を超えました、89円45銭、変わって86円67銭」
「ニューヨーク市場の機能停止もあり、円が急騰しています」
首相官邸
「総理、アメリカドルの暴落が止まりません」
「オーストラリアドルへの転嫁は」
「効果は小さく、多くの輸出企業が悲鳴を上げています」
「民間自動車関連は大打撃か」
「豊川自動車、鐘木自動車、日発自動車の株価も円高で急落しています」
「70円台に入らないように円を売り続けるように日銀に要請してくれ」
「ですが、日銀もハイパーインフレを懸念しておりまして、発行には消極的で」
「最悪の場合は、500円硬貨等の発行を強化しろ」
「最終手段ですよそれは」
日発自動車
「おいおい、輸出損幅が大きすぎる」
「内需も厳しいときに」
「双菱グループは、まだいい方だろう。重工業とかは戦車製造で稼いでいるみたいだし」
竹上造船
「点検補修の予約が多くなりましたよね、佐竹監督」
「ロシアとの戦争で、被弾する艦がでる可能性があるからな、どれだけ費用がでるのやら」
東欧連邦ワルシャワ
「おっ、1個ちょうだい」
「じゃあ、・・・ルーブルね」
「えっ、ズロチじゃだめなの」
「いまわね、戦争でズロチが信用できないの、ルーブルがないなら商売のじゃま、帰った帰った」
「ふざけんなよ」
「何だと」
世界経済の混乱は悪化し続けた
5月10日には、東京市場では円相場が1ドル83円を突破、平均株価は9000円を割った
ロシアでも混乱が起きていた
「サハ共和国で大規模暴動が発生、一部の軍が逃亡や暴徒に加担」
「何だと、このままだと、極東への攻勢が」
「東欧への駐屯部隊の極東への援軍を」
「そんな事をしたら、大反乱が起きるだろ」
「EATOの猛攻でこのままではサハ共和国ではロシアを裏切りつつあります」
「ヤポンスキーどもめ、ミサイル基地を破壊して、極東の住民を切り崩すとは」
(・・・・・・まだ、確証はないんだけどな)
世界で、唯一経済が安定していたのは、オーストラリアとニュージーランドぐらいだった
他は、ユーラシア大陸の戦争やニューヨーク市場消滅、宗教国家のテロで経済が混乱状態だった
今現在、アメリカの証券市場は、ニューヨークにある大手取引所の2つが核攻撃で壊滅し、再開の見込みがないため
日本、イギリス、香港に割り振られている
むろん、その3つでも支えきれないため、カナダ、スイスにも影響が増えている
ワシントン
「証券取引所の再開見込みは」
「ニューヨーク以外での移転復旧で、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴに候補地がありますが、仮設だけで半年、取引が壊滅前の3分の1までに回復するには4年、完全復旧の見通しは不明です」
「その間に海外市場に奪われるという意味か」
「ええ」
「アメリカ1強時代の崩壊か」
「日本が核武装をした時点で、EATOが中心になります」
「そうなったら、ジョーカーとかが動き出すわ」
続く




