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ネームテイカー(分割)  作者: がっかり亭
13/15

悪魔の契約

 決着はついた。

 完全にゼムギルガンの気迫に呑まれたまじかる☆キャンディはあっさり負けたのだった。

「くっ……殺せ!」

 半壊した城の壁にもたれかかり床に腰を落としながらも、ゼムギルガンを見据え唇を噛んで言うまじかる☆キャンディ。

しかし……

「別にいいよ名前さえもらえれば」

 と、ゼムギルガンは歯牙にもかけていなかった。

「……ぐっ、敗者に抗う権利など無い。好きにするがいい。……だが忘れるな! この屈辱、決して忘れんぞ!」

 苦虫を噛み潰したような顔で悔しげに魔王は言った。

 対してゼムギルガン……いや〝まじかる☆キャンディ〟は満身創痍ながら上機嫌だった。

「やっほう! やったね! さぁ、か~えろっと♪」

 目には涙すら浮かべながらスキップで帰ろうとするまじかる☆キャンディ。

「……勇者……まじかる☆キャンディ、どうした……? 宝物庫はそちらではないぞ……?」

「そんなのいらない♪ ルンルン♪」

 宝物に全く興味のないまじかる☆キャンディ。別にお金には困ってないし、だいいちそれどころじゃない。早く帰って名前変更の手続きをしないと。

「あっ、そうだ。もう王国襲わないってこの誓約書にサインしてね♪ じゃないと倒した証明にならないから」

 まじかる☆キャンディは懐から羊皮紙を取り出した。前もって作っておいた契約書だった。魔族は契約を絶対に破らない。それが彼らのプライドだからだ。

「くっ……いいだろう。だが……今の私には名前がない。署名できんぞ……?」

「う~ん……あっ、じゃあ……」

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