File.2〜Mori殉職、凶悪殺人犯を追え〜
南国捜査一課File.2〜Mori殉職、凶悪殺人犯を追え〜
Mori「よーし!仕事終わりました!」
やけに上機嫌なMori。いつもの事なのかもしれないがKazuは気味が悪かった。あんなに嫌な仕事を一切手を抜かずにこなしてしまうとは、明日は台風でも起きるのではないかと思っていた。
Kazu「..............どうした?そんなに張り切って」
Mori「実は.......一週間後に挙式を挙げる事になりまして....」
Kazuは何も言わずに再び仕事を始めた。どうでもいい事だったのだろう。Kazuの食いつきを期待していたMoriは当然ちょっとショックな表情をした。
Kazu「..............早く行ってやりな。」
Mori「............あの。」
Kazu「どうした?」
Mori「................仲人を頼みたいんです。」
突然のMoriの頼みに、Kazuは少々戸惑った。しばらく考えたが、可愛い後輩の頼み。断れるはずも無く........
Kazu「...........しょうがねぇなぁ。」
Mori「ありがとうございます!それでは先に失礼しますね!」
Moriは勢い良く部屋を飛び出した。Kazuは苦笑しながら残りの仕事を仕上げる。
daigo「今の誰だ?」
Kazu「俺の後輩だ。昔からの付き合いでな。」
daigo「ふぅん......」
Kazuは仕事を仕上げ、部屋を出ていき、その後帰路に着いた。
〜翌日 午前五時〜
Kazuの携帯が鳴る。Kazuは眠い目をこすりながら電話にでた。電話はdaigoからであった。
Kazu「どうした.......こんな朝早く......」
daigo「事件だ......しかも殺人。」
Kazu「分かった、現場にいく。」
daigo「あぁ.......」
Kazu「..........どうした?」
daigoの様子がおかしい。Kazuはそれを疑問に思ったが、何も言わずに現場へと赴いた。だが、その現場で理由を知ることになる。
Kazu「.............嘘だろう?」
daigo「正面から腹を一突き。抵抗の跡がないということは顔見知りの犯行だろう。」
Kazu「............被害者の名前は!」
Kazuは僅かな可能性にでもすがりたかった。だが、その希望も、打ち砕かれる....
daigo「...........Moriだ。」
Kazu「バカな.........」
受け入れられない、当然だ。Kazuは車に戻り、暫く俯いていた。そしてそんなKazuに追い討ちをかけるかのように、警察からある発表がされた。
Kazu「捜査を打ち切る!?」
daigo「警察は........自殺と判断したらしい。」
Kazu「貴様、まさかそれを鵜呑みにした訳じゃ無いだろうな!」
Kazuが血相を変えて詰め寄る。daigoは何も言えず俯くばかり。
Kazu「奴には自殺する理由がない!結婚式を控えていたんだぞ!?それに、俺に仲人を頼んだんだ! 」
daigo「俺だって信じたくないよ!だけどさ.....上の命令には......」
Kazu「なるほど......つまりお前も、その程度の警察官だったという事だな!」
Kazuは怒りをあらわにし部屋を出ていく。daigoは立ち尽くしたまま、何も言わずに立っていた。
〜南国捜査一課の部屋〜
まどか「何も無いのね......本当暇...」
いずみ「何かあったって、私達の所にはまわって来ないわよ.......私達は所詮雑用だけだし。」
いつもの愚痴をこぼしながらの暇つぶし。南国捜査一課にとっては日常茶飯事である。今日も一日、穏やかに終わると思っていた。しかし.......
しゅり「誰か来たさー。」
キキ「どうせまた雑用.......」
Kazuが勢い良く部屋に入ってきた。
レイコ「あら珍しい。」
ナツ「どうしたの?」
Kazuはその場に正座し、土下座した。六人は目を丸くしてガン見。捜査一課の刑事が、私達に土下座している。六人は一斉に、心の中でこう思った。
六人(........明日は台風だな。)
Kazu「............とある殺人事件の捜査に、協力してもらいたい。」
まどか「さ、殺人事件!?」
ナツ「む、無理無理無理!」
六人の反応は、あまりいいものでは無かった。Kazuは諦めたのか、部屋を出ていこうとする。すると、
レイコ「..........お待ちなさいな。」
Kazu「?」
レイコ「あなたがこうしてわざわざ頼みに来るなんて....どうして?」
Kazu「........上からの圧力で、捜査が打ち切られた。もう捜査一課は何を言っても機能しないだろう。」
キキ「そこで、上の権力に縛られない私達に頼みに来たと.....」
Kazuは断られることを確信していた。部屋を出て、休憩室に向かう。Kazuは、一人で捜査する事にした。 ジュースを買い椅子に座る。
レイコ「隣、大丈夫?」
Kazu「.............何の用だ。」
レイコは静かにKazuの隣に座る。Kazuは何も言わずにジュースを飲んだ。
レイコ「..................しりとりしましょ。」
Kazu「お前の噂は聞いてる......しりとりを用いた半ば強引な誘導尋問を武器にする女刑事....」
レイコは少し黙った。Kazuはジュースを飲み続ける。
レイコ「.........しりとり。」
Kazu「りんご。」
レイコ「ごま。」
Kazu「麻婆豆腐。」
レイコ「麩。」
Kazu「.........不動産」
レイコ「あ。」
しりとりを強制終了させ、Kazuは缶を捨てた。レイコはそのあとについていく。
Kazu「...........捜査は俺一人でやる。」
レイコ「私もやるわよ。」
Kazu「..............黙ってお茶でも啜ってな。」
レイコ「そんなこと言わないで....」
Kazuは廊下を歩き続ける。そしてある部屋で立ち止まり、中に入っていった。
レイコ「ここは?」
Kazu「.........過去に起きた事件の捜査資料や遺留品を保管してある場所だ。」
レイコ「で、でもここは......」
Kazu「あぁ。立ち入り禁止だ。だがそんなことは言ってられん.....」
Kazuは事件の資料を必死に探す。レイコも反対側から探し始めた。しかし、これだけの資料の中から探し出すのは骨が折れる。数時間経っても見つけ出すことは出来なかった。
Kazu「............遅かったか.....もう処分されたかもしれん....」
レイコ「..............どうしましょう....」
Kazu「現場に行ってみよう。犯人は現場に戻ると言うからな......」
レイコ「そう......」
Kazu「来るか.........姉さんも。」
レイコ「...........乗りかかった船ですもの。勿論行くわよ。」
二人は車に乗り込み、現場へ出発した。そう、この二人は、義姉弟だったのである。
〜現場〜
レイコ「............このタイヤ痕は?」
レイコが発見したのは、自転車のタイヤ痕だった。Kazuは驚いた顔でそれを見ていた。最初の捜査では、このタイヤ痕に関しては一切触れられていなかったのだ。
Kazu「姉さん、写真を撮ってくれ。」
レイコ「はい。」
二、三枚程写真を撮り、その写真はKazuが預かる事にした。その後、その写真を元にタイヤ痕から自転車を特定。販売元を調査し、その自転車を販売している店に赴いた。
Kazu「この自転車なんですが.....ここで販売しているものですよね?」
店主「そうですが.....」
Kazu「売った人間の中に国会議員などの政府高官。または警察の人間はいませんでしたか?」
レイコ「..................。」
店主「そういう方かどうかは分かりませんが....一人だけいましたね。そんな感じの人が。」
Kazu「それは、この人じゃないですか?」
Kazuは一枚の写真を出した。店主はメガネをかけその写真を確認。自信があるかのように頷いた。
レイコ「...............これが真実...」
Kazu「................。」
二人は警察に戻り、ある人物を招集した。そして、その人物が現れる。
Kazu「お前だったのか......」
レイコ「...................。」
Kazu「daigo!」
〜続く〜