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スフィア  作者: ハーブスケプター


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35.二子玉川2

 ボクは先日の夜の出来事を妹にどこまで話すべきなのか悩んでいた。アマンダも同じ気持ちだと言った。

ただ、黒衣のおばあさんを見てしまった彼女にどこまでの嘘が通じるのかははっきり言って未知数だ。

だからまず緑村美月と言う人がどういう人なのかそこから話すことにした。ボクにも上手く伝えられないかもしれない。ボクも彼女のことを知ったばかりなのだから。


 彼女は真っすぐで聡明な人、そして自分の弱い部分を知っているから他人に対してその分優しくできる。極度の人見知りで、笑い顔がひきつっている。冗談がとても下手。そんな感じのことをゆっくりと話したら

「じゃあお兄ちゃんとよく似ているよね」って言われた。

だからわたしはそんな人のことが大好き、アマンダのようにお姉さんになってくれたらとても嬉しい、って本気の顔で語りだした。


顔を赤くしたボクは妹にからかわれたのは言うまでもなく。

そして会社の企業秘密の研究を彼女はしていて、内容は言えないけど、悪い事だけはしていないから安心してほしいと言った。

黒衣のおばあさんのことについては、企業秘密のスパイかもしれないので現れたら教えてくれと嘘をついておいた。

そしてアマンダにもその研究を手伝ってもらってるからたまに二人で出かけるかもしれないって事も付け加えておいた。


ごめん、お兄ちゃんは大嘘つきだ。すまない綾香。


でもこれが近い将来、綾香を巻き込むきっかけになってしまう事になる大きな嘘となってしまった。


 夜更け過ぎ、アマンダとボクは先に両親と綾香が寝静まったの待ってリビングに集まった。

そして黒衣の老女と関わってしまったボクたちは、恐らくこの後もあの実験室に忍び込まなければならない覚悟が必要だと確認し合った。そして護り石について緑村さんがした推測をもう一度思い出していた。


「12個の文字列とこの護り石の12個の石はリンクしているんじゃないかと考えています。なのですべてのキーワードが繋がると真ん中の蒼石になにか変化が生じるのではないかと思います。現にいま数個の石はすべてが白く変色してしまっています。そしてもしタイムトラベルをした先でそれが達成された時、どうなるのかは推測が出来ません。中村さんのお持ちだった二枚の金属板と同等の仕組みが隠されている可能性もあります。カトリーヌとフランソワーズの悪戯には踊らされてばかりです。前社長のいる過去に彼女が赴き、東海道中膝栗毛を渡したとも聞き及びました。彼女たちは遊んでいるのかもしれません。私たち人間をおもちゃにして。それとまだお話は出来ませんが、このタイムトラベルに邪悪な精神が食い込もうとしています。これからは黒衣の二人よりその人への対応が最優先課題です」


 緑村さんは「邪悪な精神」と言ったか。なんだそれは。

黒衣の老婆以外に何か別のものがいるのか。


「アマンダ、ボクたちはとても大変な事に巻き込まれているのかもしれない。これ以上君を危険な目に合わせる訳にはいかないと思うんだ。恐らく君は日本に来てボクに会うことが運命づけられていたから、老婆が接触したんだと思う。友人の木村君の前にも現れたって聞いたしね。だから君はすぐ帰国した方がいい。でも護り石は預からせてくれないかな」


それを聞いてアマンダは静かに語り始めた。

「ううん、祐介聞いてちょうだい。心配してくれてありがとう。でも私はまだこの国にいなくてはならない運命だと思う。実験室で12個の文字列と言うものを見たわ。これを見てくれるかな」と言い彼女はボクの前にあるものを差し出した。



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