それぞれの咆哮
第39話です。宜しくお願いします。
爆風の渦中、崩れ落ちた瓦礫の影から、ゆっくりと黒鋼一漢が姿を現す。
その拳は赤く腫れ、右腕は不自然に曲がっていた。だが、その目にはまだ闘志が灯っている。
> 黒鋼「……正面から打ち抜いた。これが、俺の正義だ」
グリーの《欲皮武装》は粉々に砕け、あたりに瘴気の残骸を残す。
地に膝をつきながらも、黒鋼は拳を握り直し、立ち上がった。
> 黒鋼「まだ終わってねぇ。……誰かが前に出なきゃな」
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世界 vs ラース
操られた隊員たちが、悲鳴すら上げずに襲いかかる。ラースの能力《愛執侵操》による、心の束縛。
世界はアズラエルの加護で間一髪防ぎつつ、仲間を傷つけないよう回避に徹する。
> 世界「……やめろ……！それは、お前の意志じゃない……っ」
ラースは愛おしそうに笑う。
> ラース「ふふっ、あなたの心、よく見えるわ……誰にも本当の自分を知られたくない小さな仮面……」
> 世界「……仮面なんかじゃない。俺は……！」
意志を込めて地面を踏みしめ、《光紋結界》を発動。
隊員たちの動きを封じるバリアが張られる。その中央で、世界の右腕に一瞬“光と闇”の紋が浮かぶ。
アズラエルが驚愕する表情で見つめる中、ラースが一歩後退。
> ラース「面白いじゃない……じゃあ、もっと深くまで堕ちてみせてよ……愛してあげるから♪」
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仙道＆昇子 vs トニー
どろりと黒い胃液が垂れ落ちる。
《暴食：トニー》が、粘り気を含んだ黒煙を吐きながら現れる。
> トニー「おぉ……旨そうな気配……どっちから食ってやろうかァ？」
仙道喰真が舌打ちしつつ前に出る。
> 仙道「お前、何食ってんだよ。俺の前で食い物の話すんな」
昇子が湿度を一気に集め、霧を帯びる。
> 昇子「……気持ち悪いけど、爆発する胃袋って……見てみたい」
トニーの異能力《貪毒内臓》が展開され、
触手のような管が複数召喚される。
仙道は前線でそれを受け止め、昇子が距離から爆発を起こす――
> 昇子「……胃の中で、爆発してね」
> トニー「ぎゃアアアアァァ！！」
激痛にうねるトニー。だがなおも立ち上がり、不敵に笑う。
> トニー「なかなかイイじゃねえか……もっと食ってやるよォ……ッ！」
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空に雷光が閃き、地面が割れる。
《憤怒：イラース》が怒りの瘴気を纏いながら現れる。
> イラース「……全部……全部壊してやる……イライラすんなァッ！！」
その声と共に《瘴爆臓炎》が発動され、爆炎が建物ごと街を焼く。
> 篠原「っ、なに……この威力……！」
> 伊良部「爆発、じゃねえ……怒りが、火になってる……！」
夢子と銃菜も警戒態勢に入る。
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瓦礫の影に潜む影。
孤立した若い隊員たちの背後に、静かに現れる《嫉妬：エンジー》。
> エンジー「……ねぇ、それ……君の能力？ ……ちょっとだけ、貸してよ……」
不気味な笑みを浮かべながら、静かに手を伸ばす。
夜の闇が、再び動き出す――。
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昨日はサボってしまいました…
ごめんなさい…。
残りの七罪達も動き出し戦いは激化していきます。
