表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/46

鍛錬の始まり、それぞれの決意

第16話です。宜しくお願いします。

活動報告に設定や登場キャラクターのまとめがあるので是非良かったらどうぞ。


朝日ハルポクラテス本部、会議室。重苦しい空気の中、S階級10名が円卓を囲んでいた。


虎威玄道の声が静かに響く。


「……七罪の“ライド”が姿を現し、我々は確かに……一度、敗北した」


全員が黙して頷く。


「だが、これは終わりではない。むしろ、始まりだ。これより、全隊を対象に特別訓練を実施する。S階級が直々に鍛える。生き残るための、再構築だ」


黒鋼一漢が拳を握り、口を開く。


「訓練じゃねぇ。これは、“生き残る資格”を試す場だ」



---


訓練施設の広場に、各部隊の精鋭が集結していた。


第3部隊の面々──世界、大我、昇子、柚璃、羽仁、香坂、鵜飼、栗花落、野呂──も全員、整列していた。


彼らの前に並ぶ他部隊の訓練生。


●御剣光璃──第1部隊、A階級。鋭い眼差しと整った所作。 ●伊良部陸──第8部隊、B階級。がっしりとした体格に屈託ない笑顔。 ●篠原希沙──第6部隊、A階級。無口で静かだが、鋭利な空気を纏う。


訓練を前に、第3部隊の5人──ライドとの戦闘経験を持つ者たちの胸に、苦い記憶が蘇る。


(あの力……自分の攻撃が通じなかった恐怖) (一撃で意識が飛びかけた、絶望の重み)


昇子は、指先が微かに震えているのを感じながら、自分を奮い立たせた。


「……負けない。もう、誰も……守れなかったなんて、言わせない」



---


そのとき、3人のS階級が姿を現した。


まずは、筋骨隆々とした体を誇る黒鋼一漢(第5部隊隊長)。


「俺の訓練は単純だ。“戦って生き残る体”を作る。まずはこの鉄杭、素手で10回叩き折れ」


世界、伊良部、柚璃、野呂がその列へと導かれる。


続いて、色とりどりのアクセサリーを身にまとい、軽快に跳ねるように現れたのは真野銃菜(第6部隊隊長)。


「いらっしゃ〜い♪ 銃菜先生の楽しいお時間だよ〜!身体、どこまで伸びるか見てみようか?」


大我、羽仁、篠原、栗花落が担当に割り振られる。


最後に、静かで優しい笑顔を浮かべた姫宮真癒(第4部隊隊長)が前に出る。


「心が疲れたままじゃ、本当の力は出ないわ。まずは整えるところから始めましょう」


昇子、御剣、香坂、鵜飼が配属される。



---


訓練が始まる。


世界は光紋結界を何度も展開するが、精度が安定しない。


> 黒鋼:「お前は誰のために戦う? 勝てない理由を並べるな。自分の中に、“力の意義”を刻み直せ」




汗が額を伝い落ちる。


> 世界:「俺は……俺の意志で……強くなる」





---


大我は《ボディアンスロ》で指先をしなやかな鞭に変化させ、反応訓練に挑むが……動きに迷いが出る。


> 銃菜:「いいじゃん失敗!でも、“何が”足りなかったか、分かった?」 大我:「……集中。余計なこと考えすぎてた」





---


昇子は姫宮の穏やかなオーラの中で、心を吐露する。


> 昇子:「……どうしたら、誰も負けさせない力を持てますか……?」 姫宮:「それはね……“誰かを守りたい”って気持ちを、弱さだと思わないこと。そこから力が生まれるの」




静かに、昇子の目が強さを帯び始める。



---


夕方、訓練の終わり際。


全員が息を切らし、汗を流し、それでも目を逸らさずに前を見ていた。


> 世界:「……俺は……もう、誰の影にも隠れない」




第3部隊の9人はそれぞれ、違った形で“自分の弱さ”と向き合っていた。


その先にあるのは──再戦か、再会か。





さぁ、修行がはじまりました。

The王道バトルものって感じがしてきましたね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ