第17話 リュウ(2)
「8階層はどんなモンスターがいるんだ?」
「んーと、いままでいたリザードやラピッドのほかにモグラ型で赤い体のレッドモール、ペリカンのような嘴を持っているガランがいるわ。」
「ほんとにマリンって物知りだな。いつも助かるよ」
「憐也はもっと勉強しなさいよね」
どうやら俺が勉強不足なだけらしい。
カンッ、カンッ
8階層を進んでいくと、石を叩くような音がしてくる。
「なんだろう。この音」
カンッ、カンッ
「あそこで何かやってるわね」
鉱石を採掘しているようにみえるが、それだけなら気にすることはない。ただ、
どう見ても10歳くらいの子どもだったのだ。
「なあ、君はどうやってここまで来たんだい。」
「お兄さん誰?」
「俺は憐也だ。君の名は?」
「リュウ」
「リュウっていうのか。なんでこんな所にいるんだ?」
「見て分からないの?鉱石を取ってるんだよ」
そりゃそうだ。見て分かる。俺が悪かった。
「どうやってここまで来たんだ?強力なモンスターもいたし、見たところリュウは1人じゃないか」
「うん、1人だよ」
「よくこんな所まで来れたな」
「何にも戦わずにここまできたんだ。走るのは得意だから」
走るのは得意って言ったってなあ、一度もモンスターと戦わないなんてことが出来るのか?
「じゃあ僕はこのまま9階層に行くから。じゃあ」
と目にも止らぬ早さで行ってしまった。
後ろで見ていたマリンが、
「あれは身体強化ね。俊敏性を格段にあげているわ。一度も戦ってないって所を聞くと俊敏性に特化していそうだけど」
マリンの話によると魔力を体に流し込むことで自身の身体能力は強化出来るらしい。
「そうなのか」
結構便利そうな能力だな。
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