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エピローグ

ユナ・リアを歓迎する数々の祝賀行事に、ロミナス公の姿はなかった。弟のしでかした悪事を恥じて、自ら謹慎中。カセラは投獄されたが、三名家の一つを失うことがないよう、ケントがとりなしている。


スギルト公も、弟の死を悲しみ、結婚を反対したことがユナ・リア発見を遅らせることになったので、悔やんだ。ジェイクに頼まれたこともあり、セナが励ましている。それにスギルト家のスーニャとトムルの働きは、称賛に値するものだ。


コダは一度、スニヤの元に帰った。しかし、また戻ってくる予定だ。スニヤもカルシータでやるべきことを終え、一緒に戻ると言う。コダが王から褒美もいただいたので、住み心地の良い家を探し、買うつもりだ。


ケントは、父の病気や様々なことで、婚約者をずいぶん待たしていて、弟より先に盛大な結婚式を挙げた。王の信頼もいよいよ厚く、これからが楽しみだ。


そして、セナは。


兄の結婚を見届け、兄より慎ましく、マリカとの結婚式を挙げた。ミリヤの横にお忍びで現れたクリント王子が座ると、列席者が笑顔になった。


ミリヤが、クリント王子のもとに嫁ぐまでの数年間で、セナとマリカの間に2男1女が生まれた。その子どもたちが、姉の嫁いだ王を支える、新たな力となっていく………。


はからずも、リードニスの英雄になってしまったセナだ。しかしその英雄が求めたのが、たった一人の女性だというのは、驚きと好意を持って人々に受け入れられた。


王に認められた後、セナはマリカにプロポーズした。


「ことが後先になって、ごめん。マリカ、君を愛しています。君とともに生きる未来を、俺にください。」


マリカの返事は、涙でことばにならなかった。ただ、何度もうなずいた。


 



リードニス王国の、いや、世界の迎える新しい時代。新しい格言が人々の心に誕生した。




兄が駄目なら、弟を立てよ。しかし、それより良いのは、


兄弟が力を合わせること………。

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