表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

転生?転移?

何度もまばたきを繰り返す。


あれほど眩しかったのが今は暗く、そしてすきま風だろうか、冷たい風が鳥肌を立たせた。


(暗いし、寒い………俺はどうなった…)


徐々に閉じていく瞳から人影が入り込む。


「実験は成功か…」


「はい、これでこの少年は蘇りました。」


「それにしてもレイティアの神は大したものですね!」


「この調子なら…我々は戦争にだって……………」



その途端、瞳は完全に閉ざされた。











再び目を覚ますと、そこはー。



「……………っ!ここは…」


そこは暗く寒い所とは変わってフカフカのベッドの上だった。


飛び起きる蓮はその時、初めて自分の体をよく見ることができた。

蓮自身は屋上から飛び降り、そして死んだ。はず



「俺…………なんで生きて…」


蓮は自らの掌を見つめた。傷もなければ血もない、綺麗な色白な手だった。もちろんの事、体に痛みも感じない。


自分の過去を辿るようにそのまま頭を働かせる。しかし、当然、屋上から落ちた後からここまで記憶が一切存在しなかった。


「俺は……飛び降り自殺して、死んだはず、なんで………っまずここは!」


思い出したようにベットから離れ、閉まっていたカーテンを両手で開いた。


開いた途端、太陽の日射しが差しこみ、思わず蓮の目は閉じた。

ゆっくり目を開けると目の前には何もない。



「…え……………な、え?」


驚きを隠せず外へ出る。


土を踏む音。乾燥している。草花は家や木の近くに。


全体的に森に囲まれた集落。高い建物、ビルだって、電車が通りすぎる音も、車のクラクションも聞こえない。


蓮の目と耳にはには小鳥のさえずりや薪を砕く音、商売をしている女子供の姿だった。


「…なにが、どう、なって………」


辺りを見渡す蓮は近くのヒトの存在に気がつく。それは重そうな鎧を身に纏い、背丈ほどある槍をついた兵士だった。


兵士は蓮の存在に気づくや否や、驚いた表情で駆け寄ってきた。そして、蓮の手を握った。


「君!よくやく目が覚めたか!」


その表情は最初こそ驚きだったが徐々に歓喜へと変わっていた。

握る手が強く、ひ弱な蓮は困り果てては身を遠ざけようと体をくねらせていた。


「あ、あの!俺ぇーよく分かんなくて!これはー一体?」


「っあ、すまない!ついね、いやー目が覚めてくれて嬉しいよ!私は君の目が覚めるのをずっと待っていたのさ、かれこれ二週間ほどだったかな」


二週間という時間を聞き、蓮は素に戻った。


「あの!ここは………………」


自分の今おかれている状態、この場所も気になる。焦らせる思考が蓮の体に震えや動悸を生み出した。


「…ん?ここかい?ここはシソン村だよ!」


その瞬間、蓮の思考が止まったー。


(……………しそんむら?)


「…あの、どこですか?」


冷静に声を沈め、蓮は尋ねた。

その様子に少々驚いていた兵士は可笑しな笑いをあげた。


「君ぃ~面白いことを言うねー!シソン村は我らがテオル大国の領地ではないか!」


「……………テオル、大国?」










テオル大国、それは現在世界で面積3位、人口2位という高い順位を誇る大国である。


テオル大国は平地ではなく山脈の近くにあるため、最近までは貿易も困難になっていた。が、しかし、魔法の発展や戦争の先勝により、今では世界でも上位の位に立つ国家である。


先勝の影響で世界地図の南に面していたテオル大国も今では東の砂漠の地帯まで領土を納めている。現在は世界トップの国家アルテミアという国と敵対しているという。

が、現状停戦になっている。その理由としてはテオル側の視察にて、アルテミアのどこかに国を一瞬で消し去ると言われる兵器が眠っているとの情報により、その手の内を暴き、有利に働かせるために今は戦争を止めているのだとかー。


蓮が今いる場所はそのテオル大国の首都から少し離れたシソン村にである。



「……あ、ああ……分かりました。ご説明ありがとうございます。」


丁寧な礼とは違って頭はオーバーしており、困惑していた。


(…つまり、俺は……………ん?)


そのとたん蓮は人目も憚らず体を確認した。そこに沢山の矛盾と疑問があることに気がついた。


(まず、制服は?)


蓮の来ていた服は高校の制服、だが今はファンタジー世界の、RPGでよくある村人の服。

長袖でクリーム色の生地に焦げ茶色の半ズボン。


そして髪も、首につかなかったツーブロの髪が今は首を隠し、ふさふさになっている。


それこそ、あの頃の顔立ちの欠片もない、それはまるで別人であった。



「……あの、俺……………」


戸惑い瞳が揺れる蓮に対して、兵士はキョトンとしていた。


「……ま!とりあえず、首都へ行こっか!」


(…え、なぜそうなるぅぅー!!!)



馬車はシソン村を離れ、首都【アルステ】へ







「…………………。」


蓮の足跡に重なる足跡。その姿は光に砕かれ、そして消えた。


風にゆられ、蓮の乗った馬車についていく。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ