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ゲンダイロビンフッド 上

 どこかの国に壁が落ちてから七百九十六年ぐらいの話。



 これはまだニホンエルフではなく森人(もちろん名字なのか名前なのかは言わないが)と呼ばれていた時期の話。

 場所は日本だけど、都会ではなくどっかの田舎でどっかの村だ。

 森人は日本の遥か彼方の昔々に出てきそうな田舎の家に住んでいた。

 

 ある日の朝、天気は快晴で森が動植物の音でうるさい時の事だ。

 時はすでに朝、だが森人は起きる素振りせずにまだ寝ていた、ゆっくりと森人の部屋の襖を開けて静かに黄色のエプロン姿の女性が部屋に入った。



 その女性は黒く綺麗な長い髪の持ち主だった。朝なのに未だに起きぬ森人の寝顔を真っ黒な瞳で見て、次に手を森人の鼻当たりに近づけて寝息を確認して仰向けで寝ている森人の上の間に立った。黄色のエプロンの内ポケットから黒い拳銃を取り出して安全装置を解除して、綺麗な寝顔をしている森人の頭に銃口を近づけちょうど眉間辺りに片手で構えて引き金に触れた。




 銃声が鳴った。



 そして銃声が間髪も入れず続けて鳴り響き、六発目の銃声で止まった。




「起きろ、朝だ」

 黄色のエプロン姿の女性が仰向けで寝ている森人の上に立って言った。

「……母さん、拳銃で起こすのは止めた方がいいと思う」




 おはよう、俺の名は森人だ。


 ついさっき寝ていたけど母さんの回転式拳銃――スタームルガー・ブラックホーク――という博物館級の骨董品による空砲を至近距離で全弾六発すべての銃声で強制的に叩き起こされたよ。


「なぜ拳銃で起こそうと思ったし」

「前使ってた拳銃の空包が押し入れで見つけてな。せっかくだからお前を起こすのに使ってみた」

「危うく永遠の眠りにつきそうだったよ」

「大丈夫だ、高熱の燃焼ガスを考えて撃った」

「俺の顔の掠り傷は?」

「傷は男の勲章だ」

 俺は何も言わず味噌汁のお椀を取ってのどに詰まる文句とご飯を流し込む。


 もう言わなくてもわかると思うが一応これだけは言っておく。

 俺の母さんは『何もやらなければ』美人だと言える。

 見た目は、綺麗な長髪に黒く澄み切った瞳、俺が今まで出会った女性(村も都市も)よりも美人だ、俺を産んだにしては身体も魅力的だろう、それに歳にしてはまだまだ若く見える、見た目だけは清楚で華凛も備えた美女だろう。


 だが問題は中身だ。


 さっきも言ったし見たと思うが『何もやらなければ』美人だろう、だが拳銃の空包で実の息子を起こす女性だ。


 俺が職に就いていない事を利用して、家の家事の半分を手伝わせるのは序の口で。


 隣村に行く際に護衛として引っ張り出され荷物持ちとして歩かせられ賊避けに囮にさせられたり。

 山狩りと言って付き合わされて山の猛獣を撃ったり山に逃げ込んだ都市の凶悪犯罪者を撃ったり。

 近所の手伝いに引っ張り出されて田畑を耕したり植えたり収穫したり怪しい危険物を作らせたり。

 村の見回りとして付き合わされて迷い込んだ猛獣を撃ったり忍び込んだ都市の凶悪犯罪者を撃ったり、危険な害虫駆除させられたり、などをやらせるような女性だ。


 あとは何故か寝顔を見られるのを嫌っている、俺より早く起き、俺より遅く寝る、という徹底ぶりだ。


 俺が、たまたま母さんより早めに起きて、たまたま母さんの寝室の襖が少し開いていて、覗いたら母さんが普段の行動と言動では想像できないくらい綺麗な寝顔をしていた。


 珍しいから一分ぐらい見続けていたら薄っすらと徐々に目を開けて、目を合わしたら顔を真っ赤にした恥ずかし顔が見えた。その反応は意外と良いなと思ったが、一秒後に殴られ押し倒し馬乗りままで殴られるくらいのきついお仕置きを貰った。


 まあ、寝顔はともかく実の息子が相手でも容赦が無い女性だという事だ。


「ああ、そうだ。森人、近所の人が山で山菜を摘むついでに鹿を撃っていたらまた熊が現れたらしい。というわけだ、今日は山狩りに行くぞ」


 俺の家は黙秘権はあるけど、拒否権はない。


「はいはい、朝飯食べたら行くよ。母さんは一緒に行くの?」

「いや、これから洗濯と昼寝があるから後で行く」


 いつもの事だ、俺が先に罠とか拠点を設置して、昼辺りで山から降り母と合流して山狩りをする。

 俺は朝飯を食べ終わると少し厚めの服に着替え、黒の帽子をかぶる。


 蔵から必要な物を取り出して山狩りの準備を始めた。

 持っていく物は熊を相手にするために猟銃として母が何処かで手に入れたボルトアクションライフル――Gewehr98――という博物館級の骨董品、川で釣りをするために釣り竿と釣り糸、罠としての少量の爆薬とか珈琲を入れて一息つくための陶器製コップ代わりの紙コップ、などの他を持った。

 何故これらを持って行くのか?。


 予め向こうで山狩りする際の用意を設置するためだ。






「あーあー。こちら森人、我が家どうぞ―」

 俺は家から僅か十メートルの距離しか離れていない山の森林辺りさらに奥深くを歩きながら無線をしていた。

≪こちら我が家。現状報告をどうぞー≫

「今のところは熊の形と影と臭いと気配は見当たらない」

≪わかった、このままいつもの場所で拠点を設置しろ。それと、昼飯はスパゲッティか白い方のボルシチかどっちがいい?≫

「それ以外は無いの?」

≪無い≫

「……スパゲッティで」


 さてライフルの木製ストックを撫でながら、辺りを見渡す。

 今の所は熊の気配は無い、だが同時に何故か他の動物の気配も感じられない。普段なら熊が近くにいても他の動物の気配は遠めに感じられるはずだった。朝から至近距離で空砲を浴びさせられたからか、それとも誰かが入り込んでいるのか。


 他の動物の気配が消える原因の可能性は二つ。誰かが入り込んでいる、もしくは母さんの機嫌が悪い状態で入り込むかだ。そんな考えが思い浮かんだ時に無線が鳴った。


「こちら森人、どうしたの?」

≪良い知らせと悪い知らせがあるけど、どっちがいい?≫

 このタイミングでそれを聞いてくるのだろうかと思い、腐り木を踏み砕きながら歩いて、答えた。

「悪い知らせから」


≪政府の非公式秘密特殊部隊の話は聞いた事はあるか?≫

「知らないな」

≪二日前に近所の人からそれに関する噂を聞いた。主に浮浪者、ニート、無職、反政府主義者を拘束して更生させて働かせてくれるらしい≫

「働かせてくれるのか?」

 ちょうどいいな、実家の重労働から脱出できるならそれで。


≪洗脳教育を施しを受けた上でだ≫

 いや、そこまでして働く気は無い。絶対に無い。

「無しだ遠慮するよ、それでその政府の秘密部隊の話がどうしたの?」


≪二年前に実験として編成されて、活動していたのが最近この辺りを移動したらしい≫

「……それで?」

≪森人、お前が狙われているのだろう。手頃な相手として≫

 木の根を乗り越えていた歩みを止めた。


「犯罪をやった覚えは無いけど?」

≪彼等はどうやら、働かないのが罪だと盲心しているようだな≫

「………もしかして気づいてて向かわせた?」

≪気づいてて向かわせたさ。彼等は昨日の夜に来てて、お前を待っている。ついでにこの無線も聞いてるだろう≫

「えーと、救援は?」

≪ちょうどいい、そろそろ実家暮らしをやめる機会だ。良かったな≫


「あー、一応聞くけど本音は?」

≪昼寝の時間を邪魔されるのは嫌だね。自分の火の粉は自分で振り払いな≫

「まさかそのために山狩りを口実に行かせたのか?」

≪いや、山狩りは本題だ、政府の秘密部隊はついでに片付けこい。熊が本題だ、忘れるなよ、熊が本題だ、ついでは昼までに片付けろ。それまで私は昼寝をして待つ、片付け終えたら下りて昼飯を食って山を登って山狩りを行う≫

「そう言えば母さんは以前、社会秩序を崩壊させるとか言って」

≪では私は昼寝する、邪魔はするなよ。以上だ無線終了≫


 俺が言い終わる前に母さんは躊躇なく無線を切った。

 あー、助けは無いようだ。

 ……良いだろう来い、大いに歓迎してやろう。覚悟を決めてライフルのボルトを引き無線をつける時に思った。

 そういえば、良い知らせは聞いていない。






 山と森林と目標の親族が住まう家から約二百メートル離れた場所に草地偽装と光学迷彩を合わして施した最新鋭の指令本部車が一台が停まり、指令本部車には六人の者達が作戦全体を見守っていた。


 空には野生の鳥に偽装されたドローン、三機が本物の野生の鳥に混じって飛んでいた。ドローンは指令本部車に空から見た多くのデータを送信するのと地上に展開した特殊部隊に指令本部車からの正確なデータを送信していた。


 地上で目標から約百メートル離れた場所に展開した特殊部隊は三十名余り、民間(猟師から競技者など)から政府(警察から自衛隊に公安など)に裏の人間(犯罪者から傭兵など)までの一部の賛同者達から優秀な者で固めた、政府の秘密特殊部隊。彼等は入念な草木と泥を固めた偽装と黒い塗装済みの装備をしていた。森林が深いため目標の姿を視認していないがドローンが目標の無線発生原を傍受して指令本部車から周辺地図にマークしているため見失っていない。


 政府の秘密特殊部隊は政府の一部の者達が非公式で結成した部隊である。

 目的は社会をより良くするために、多少過激な必要強制力を用いて社会的不必要及び害異をを拘束更生、もしくは排除である。


 彼等は二年前に実験として秘密裏に日本各地の都市で活動しており既に50名を拘束し更生又は排除した。

 そして次の目標としてとある男性――森人という――無職者に決めた。決断材料は周辺住民から有名な無職で高校卒業後も働きもせず実家暮らしをのうのうとしている情報――噂とも言えるが――を得たからである。

 そこで彼等は計画的に作戦を立てて―とある女性の予想通り―昨日の夜に目標周辺に展開して、目標ができるだけ一人でいる時を狙い待ち続け、目標と親族の無線の会話を傍受していた。


 しかし彼等にとって予想外な事、想定外な事が起きた。

 一つ目は朝から銃声が鳴った事だ、警戒態勢を取りながらドローンによる熱源探知と特殊部隊の金属探知に指令本部車からの音声傍受を組み合わせた状況確認で調べ、支障は無いと判断、警戒態勢を解除した。


 二つ目は目標と親族の無線の会話を傍受していた事と秘密特殊部隊の存在と昨日の夜に目標周辺に展開した事に目標を狙っている事まで気づかれた事だった。

 だが親族は救援どころか静観する事を自ら表明、目標には気づかれたがたった一人に武装は軽微のため支障は無いと判断、作戦を続行した。


 三つめは目標、森人という男の情報が噂しか知らない事だった。


 特殊部隊の一人が秘密連絡型通信機としての可変型ヘッドホンに手を当てる。

「こちらアルファ、作戦を第二段階に移行しますか?」

≪こちら本部、予定通り作戦を第二段階に移行せよ≫

「了解」

 特殊部隊の一人が仲間に合図を送った。その合図は声でも手でもなく脳波によって送られ可変型ヘッドホンが受信し、同時に十名のアルファチームの可変型ヘッドホンに送られ伝わった。


 特殊部隊は三チームにそれぞれ、アルファ、ブラボー、チャーリー、に分けられて配置された。

 アルファは目標の拘束又は抵抗された際の排除として前進。ブラボーはアルファの支援として目標の側面で半包囲の形を取るように移動。チャーリーは目標周辺の警戒及び想定外――親族の心変わり――に備えての待機。彼等は様々な方面から集められた者達だが志は一つだった。


 ドローンがまた無線を傍受して地上に送り、地上で受け取った特殊部隊とその指令本部車は傍受した内容を自動再生した。


≪あーあー、聞こえていますかー?、政府の名無しのゴンベエさん。こちら森人です、どうぞー。俺としては『山狩りツアーへようこそ』と言いたいが、あいにく定員オーバー、というか予約すらされて無いのでお帰り願えませんかね?≫

 明らかに傍受した者達に向けた内容だった。遠回しに帰れと伝えている。


≪それでもお帰り願えないなら、また後日に日を改めて弁護士を交えるので、今日の所は帰ってくれませんか?≫

 直接的に帰れと伝えている。


≪もしもし?、周波数をこちらに合わして返事してくれませんかー?。俺としては正当防衛として反撃しても良いけど、そちらは困るでしょう?。せめて交渉はしてくれると助かるんだけどなー≫


「こちらアルファ、どうしますか?」

≪目標の位置は特定している。こちらは誘いに乗ったように目標を停止させる、その間に作戦通りに目標を麻酔弾で狙撃して拘束しろ≫

「了解」


 指令本部車のリーダーの男――かつては出世街道を走るキャリア官僚だったが妻と娘と息子を強盗殺人によって奪われ、非公式秘密特殊部隊を結成した首謀者――は仲間の一人が周波数を合わしたところを確認すると自ら交渉に出た、仕留めるために。

≪こちら名無しのゴンベエ、返事をどうぞ≫

≪おうおう、やっと出たかい。というより、名無しのゴンベエで良いのかい?≫

 特殊部隊はドローンが傍受して得た目標の無線発生原による位置に向かって前進した。作戦通りに腐り木や枝木に触れぬように音を出さずになおかつ素早く動いた。


≪さて、本題に入る前に聞きたいんだけど、ずばり、何故俺なんだい?≫

≪我々としては他でも良いがあえて選んだ理由は、君は周辺住民からはえらく有名なようでな≫

 本部と目標が会話している間に目標から約百五十メートル近づいたとき、姿勢を低くして何かに触れぬように触れたとしてもそれを乗り越えて静かに歩く。目標の近くに来たという事もあるが、背後に太陽が移動したため照らされる光に自分達の影で悟られぬよう遮る木の影に混じりながら移動するからだ。


≪警察沙汰になるのはお互い困らないか?≫

≪我々の存在は非公式だ、表向きには存在していない。それにここは法律が及ぶ都市ではない、中間地帯だ≫

 目標から約百メートルに近づきそれぞれ作戦通りの位置に動いた。目標は視認出来てはいないが傍受して得た情報が正しければ目標は動いてはいない。


≪悪いことはしてないと思うんだけど?≫

≪我々としては働く事をしていなければ罪だ≫

 目標を囲むように配置され、麻酔弾を装填した狙撃銃の者達がスコープを覗き、目標の無線発生原をたよりに探した。金属探知は無線にノイズを多少生じさせ、ドローンによる上空映像から特定するにも森が深く、熱源探知は野生の鳥が反応する、以前にもそれで感づく者もいた。できるだけ無用なリスクを避けた。


≪働く努力はしているんだけどねー≫

≪実際に、働いてはいないだろう?≫

 指令本部車と目標の無線のやり取りを聞いていたアルファチームの内の一人の狙撃手が目標を視認した。目標は腐りきって中を抉られたぼろぼろであちこちに隙間が見える朽ちかけの大きい切り株の中にいた。

 中は太陽の光が届かないのか暗闇で姿が完全に見えたわけではないが僅かに黒い帽子が見えていた。


「こちらアルファチーム、大きい切り株に潜めている目標を視認しました」

≪狙撃可能か?≫

「切り株自体はぼろぼろなので、隙間を狙えれば何とかできます」

≪わかった、愚かな交渉にノーを叩きつける、その瞬間に狙撃しろ≫

「了解」


≪それで、引き下がってくれる?≫

≪そうだな、積極的には活動はしているのか?≫

 アルファチームの内の一人の狙撃手が目標がいると思われる場所に構えた。

「狙いは黒い帽子から位置を推測して隙間から狙える位置は首だ。いけるか?」

「誰に言っているんです?」


 アルファチームの内の一人の狙撃手の男――

 恋人を失った元射撃競技者でかつては射撃競技で名を馳せたが 恋人を巻き込んだ車両事故の裁判で無職男性が特定技能法の保護下により寿命延長薬を受けた上での終身刑で決まって、納得できず競技用ライフル銃を持ち出し無職男性がいる刑務所の厳重エリアの換気扇の僅かな隙間で射殺して、逮捕され、リーダーの男にスカウトされた男

 ――は今までどのような目標も逃さず、逃げ惑う浮浪者、部屋に籠るニート、抵抗しようとする無職、叫ぶ反政府主義者を仕留めてきた。


 かつてと似たような状況だが、かつてよりは簡単な距離にスコープ付の優れた百年前の半自動式狙撃銃に半透明箱形弾倉に十発の共用可能実包弾薬である新型麻酔弾を装填して換気扇の僅かな隙間に比べれば大きい隙間に狙いを定めて、待った。


≪で、返事は?≫

≪ノーだ≫

 合図を聞いた。

すかさず男はかつてと同じように引き金を引いた。


 撃ち出された新型麻酔弾の弾丸は速さを落とさず徐々に空中分解され縮小して大きさが一定の形状記憶強化合金で構成された部分に止まる、晒された形状記憶強化合金は急激な温度変化によって速度を落とさず原型である一種の高度な飛翔体に復元していく。


 復元された飛翔体の先端には世界で最も小さい注射針に僅かな量で人を一時的に睡眠状態に移行できる強い粘り気の麻酔神経薬が塗られている。

 ある種の高度な飛翔体はできるだけ減速して威力を下げる効果と横風による影響を受けにくくして命中性を維持する効果を併せ持つ形で同時に軽量で重力の影響を受けにくい特殊合成材質によって長距離に安定性を保ったまま一直線に進み。


 大きい切り株の隙間を潜り抜けて、命中した。

 黒い帽子が地面に落ちた。


「命中を確認、これより拘束作業に移行します」

≪わかった、ご苦労だ≫

 アルファチームの内の一人の男がアサルトライフルを提げながら強化プラスチックの手錠を持って目標を拘束すべく歩く。彼以外の者達は周囲の警戒に務めた。

 アルファチームの内の一人の男が大きい切り株の中を確認した。




 無線機に括りつけた紙コップと倒れた木の棒に黒い帽子だけが地面に落ちていた。



 目標の姿はいなかった。



 それと同時に確認した男性が撃たれた。


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