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小太郎

小太郎 幼稚園の怪談?

作者: eiji

「みなさ〜ん 今日はお泊まり会です!一旦帰りますが 夕方5時に園庭に集合して下さいね〜!」

「は〜い!」


(あきら)ちゃん またね!」

「うん!太郎ちゃん 」


「母ちゃん!ただいま!今日 お泊まり会だぞ!」

「小太郎 おかえり もう用意してありますよ」

「んじゃ 行ってくる!」

「小太郎!まだ時間じゃないでしょ!」


小太郎5歳 年中さん

長くて短い夏休みが終わり今日は年中さん最大の行事 お泊まり会!


「母ちゃん!まだ?」

「まだ 2時です!」


やっと 時計の短い針が 4 を越える

「小太郎 そろそろ行きますよ!」

「もうちょっと…」

「小太郎!起きなさい!」

小太郎は昼寝をしていた


「晶ちゃ〜ん!」

「太郎ちゃん」

「こんにちわ」

「こんにちわ」

「おっ!カレーだ!」

園庭では 役員の人達がカレーを作っていた

園庭の真ん中には キャンプファイヤーの準備が


「小太郎 先生の言うことをちゃんと聞くんですよ」

「任せろ!母ちゃん」

「…晶ちゃん 小太郎をよろしくね」

「うん!」


「みなさん それではいただきましょう!」

「いただきま〜す」

「おかわり 沢山あるからいっぱい食べてね〜」

「は〜い」


「おかわり!」

「僕も!」

「私も!」

外でみんなで食べる御飯とは美味しいものだ

かなり多めに作ったカレーがあっという間に無くなった


「それでは みなさん これ を囲んで丸くなって下さい!」

「先生!何やるんだ?」

「これから キャンプファイヤーをします」


みんなの中心で 井桁に組まれた木に火が着けられる


「おぉ!」

「わぁ〜!」

パチパチ音をたて 火の粉がまるで 蛍のように天に舞っている

いつまで見ていても飽きなかった


火を囲み 園歌等をみんなで歌う


「さぁ それではみなさんトイレに行って 歯を磨き寝る準備をしますよ!」

「えぇ〜!もう寝るの〜!」

「もう 8時ですよ〜!良い子は寝る時間です」

「良い子じゃなければ寝なくていいのか?」

「太郎ちゃん!みんな 良い子です!寝る準備をしてください」

小太郎は 昼寝をいやというほどして眠くなかった…


「それでは おやすみなさい」

「おやすみなさい!」


多目的ホールに全員で布団を敷いて寝る

先生が出て行く


「知ってる?」

「何をだ?」

寝息を立ててる 園児もいるが ほとんどがまだ寝れないでいた

「僕の兄ちゃんに聞いたけど…夜になると変な音が聞こえるんだって…」

「えぇ〜!」

子供とは すぐに その手の話を信じてしまう

ひとしきり話しをし 1人また1人と落ちて行く


「何だよ みんな寝たのかよ…」

小太郎は寝れないでいた

「太郎ちゃん…起きてんの?」

「起きてるぞ!晶ちゃんも寝れないのか?」

「トイレ…行きたい…」

「晶ちゃん オシッコしたいのか?」

「太郎ちゃん!」

デリカシーのない小太郎

「さっきあんな話聞いちゃったら…怖くて…」

「俺 ついてってやるぞ!」

「本当に!」

「晶ちゃん行こう!」

「私も行きたい…」

女児数名も名乗りをあげる

「よし!みんなで行こう!」


「ウッ!」

「痛いっ!」

多目的ホールの出入り口へと最短距離でみんなを踏みつけて行く小太郎


トイレは 渡り廊下を抜けた先にある

「俺 ここで待ってるからみんなオシッコしろ!」

「太郎ちゃん!外で待ってて!」

小太郎は 女子トイレの中まで来ていた

「何だよ…ついて来てって言ったのに…ブツブツ…」


外で待つ小太郎 満天の星空を見上げる

「おぉ!空に金平糖がいっぱいあるぞ!」

そう 小太郎には見えた

「わぁ〜!綺麗」

トイレを済ませた 晶ちゃん達も空を見上げていた

「お空に 宝石がいっぱい有るみたい!」

金平糖と宝石…


多目的ホールに戻る小太郎達


「ウッ!」

「痛っ!」

自分の場所を忘れた小太郎


「太郎ちゃん こっちだよ」

「おぉ!そっちか!」


「ウッ!」

「痛っ!」

常に最短距離を移動する小太郎


「眠くならないぞ…」

さっきトイレに行った 晶ちゃんとその他の女児達は寝息を立てている


「そうだ!」

小太郎は多目的ホールを出て行く



「オシッコ…」

1人の男児がトイレへ出て行く

渡り廊下を通りかかったその時


キィー…キィー…

園庭の方から聞こえてくる音

「で…で…出た〜!」

先生のいる部屋へと走る

「先生!出た〜!」

「あら…お漏らししちゃったの…」

その男の子は あまりの恐怖に…

「先生…ごめんなさい…」

「大丈夫 これに着替えてね」

「ち…違うの!出たの!」

「だから お着替えして…」

「違うの!幽霊が…」

「幽霊?」

「こっちだよ!一緒に来て」


先生は 音のしたところに連れて来られた


キィー…キィー…

「ほら!なんか聞こえるでしょ!」

「ちょっとここに居なさい!」

先生が恐る恐る音のなる方へ近づく


キィー…キィー…

「誰か居るの!!」

先生が声をかける

「おぉ!先生!」

小太郎がブランコを漕いでいた…

「太郎ちゃん…」

幽霊の正体は 小太郎が漕ぐブランコの音…


「太郎ちゃん どうしたの!」

「俺 寝れないぞ!」

「はぁ…」

先生は腰を抜かす寸前だった


「太郎ちゃん これ食べな」

先生がインスタントラーメンを作ってくれた

「先生 いただきま〜す」


腹が膨れた小太郎を眠気が襲う

その場に寝る小太郎…

「全く…寝顔は本当子供なのに…」

先生は そのまま小太郎をそこに寝せ布団をかけてやる


翌朝

「先生!太郎ちゃんが消えた!」

晶ちゃん達が先生のところに来た


先生の部屋で まだ夢の中の小太郎がいた

「晶ちゃん!」

「はい!」

寝言に返事する晶ちゃん…

「オシッコ終わったか?…ムニャムニャ…」

ハッキリと寝言を言う小太郎…

「太郎ちゃん!!」






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